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2020 マイルCS 予想

2020 マイルCS 予想
阪神芝1600 17頭

【個別分析】
①ベステンダンク SC
都大路カシオペアの挙動が完全にC質の証明で、マイラーズでインディチャンプにあっさりやられておりセカンドクラス感は否めないがCとして考えれば100%のパフォーマンスは出せていないので酌量の余地はある。リズム主導の面もあるのでCSというよりはSの中で強いCを発揮するイメージの馬。
前走は休み明けでただ回って来ていただけだが直線の競り合いで前に出ようと頑張っており馬自身の状態は良さそう。休み明け2戦目の格上げで、延長を先行してリズムを掴みながらG1の強い圧の中に自ら入っていけばこの馬の本質の走りは出来るタイミングだと思う。個体としては評価して良いタイミングだが足りるかどうか。

②レシステンシア SC
S主導で精神力もあり、体力さえついて来ればかなり強い馬。サリオスが体力をSで駆動させているのに対して、こちらは精神力と前向きさで走っていて肉体が後からついてくるイメージ。能力も申し分なく、馬場が良ければ桜花賞を獲れていたかもしれないレベル。
NHKマイルは馬体も減らしており完全にキツいタイミングだったのでラウダシオンにあっさりやられるのも仕方ない。チューリップ賞はスローのキレ負けというのもあるが、この馬は量はあまりなく、王道のチャンピオンタイプの精神構造をしている馬なのでL系のように休み明けとかダウンを楽に感じながら量でこなすタイプではない。
今回はその休み明けになるがこの馬の精神に火をつけるようなG1らしい強い質のレースになるので人気で構える乗り方をしたチューリップの時とは状況が違うかなと思う。調教をしっかり出来た上で馬体がかなり増えているらしく、そうなると精神に肉体が付いて来るのでパワーアップした力強い走りが出来ると思う。パワーアップして良くなるという意味ではリスグラのイメージだが完成系としてはダスカのイメージ。

③ケイアイノーテック LC
一貫してリズムが良く前向きさがある状態ではある。ただSの駆動がなく丸くなっている中で活性もないので現状はダウンとか人気落ちとか延長のような苦→楽のタイミングで相対的にパフォーマンスを上げるという状態。今回は休み明けで走った後でストレスを抱えているし楽→苦にもなる。流石に厳しい。

④グランアレグリア L量(S)
派手なレースをしているがS主導の印象はなく、大きなLと大きな個体能力と補完でSというイメージの馬。本質がマイラーという事は別にないと個人的に思っていて、どれだけLの優位性を持って、自分に余裕を持って走れるかという馬だと思う。12→16の延長で流れが緩む事は楽に感じる材料だが、休み明けでリフレッシュされていた前走でL的に100%のタイミング、レース内容で走っているので今回に向けて前走以上のパフォーマンスというのはないかなと思う。得意だと思われているマイルへの延長になるが個体のタイミングとしては休み明けで走った後の朝日杯とかNHKマイルの時と同じイメージで良い。3歳の時は鮮度があってあのしぶとさだったと思うので、よりLが大きく出てきた今だと苦の状況に直面した時にはモゴりやすくなっていると思う。結果は置いておいて個体評価としてはここは評価を下げるべき局面だと思う。

⑤メイケイダイハード SM
ショックで激走後の関屋で先行して勝負に行けた事は評価している。本当はそこで休ませてあげるべきだったのだがもうひとつ使ってしまった事によってリズムが下降線に入っていってしまった。Sがあるとは言えキンカメの影響かなんだかんだまとまってしまっているのでG1でどうこうというタイプでもないと思う。

⑥ラウダシオン LCM
基本的にまとまっていてこじんまりしている。NHKマイルを勝っているがあれはレシステンシアががっつり凡走するタイミングだったのと内前残りに乗じてのものなのでこの馬の強さの評価には繋がらない。前走中途半端に走っての単純格上げでこれは普通に苦に感じるタイミング。格上げを乗り越えるSとかCという材料に乏しい。

⑦アドマイヤマーズ CM
共同通信杯の負け方を見た時から精神力があると言ってきていたがやはりしぶとさがある。C系だとすれば全ての凡走、好走が納得できる。この馬はインディチャンプとは違って自力でG1を3つ勝っているので能力の証明も持っている。
休み明けの前走は動けないタイミングだったが人気の立場で能力は示しつつ2人気3着と前哨戦としては良い形の凡走。叩いた後の延長格上げでタイミングは良いのだが思ったより人気が落ちず、川田が人気の立場で先行してしまうとこじんまり感が出てしまうと思うので単というよりは紐のイメージになる。

⑧インディチャンプ M(CL)
まず強くないという前提はあるが常に活力のある動きはしているし若干のC質も見せており悪い馬ではない。完全に自力で獲ったという訳ではないが事実マイルG1を2つ勝っているように、他が走れない時ならG1でも馬券内にいる事が出来るくらいの位置にはいる。レベルが低ければ自身のまとまりの範疇でこなせるし、レベルが上がっても若干のC質があるので対応する事が出来る。個体のパンチ力に欠けるので積極的に買いたい馬ではないが、別に無理に評価を下げる必要はないかなと思う。

⑨カツジ SM
2年前のマイルCS4着があったりして良い破壊力は秘めている馬。前走は休み明けで1200を使って苦しんだ後の延長逃げという大きな開放感でSを引き出した形。腐ってもディープ産駒なのでどうしてもまとまっており完全なSの連チャンという挙動ではなかったが連チャンのような感じで持っていける可能性はギリギリあるかな。再び延長で逃げというのは開放感にはならないし格上げという事もあり負荷が大きいので、逆位置取りで良いから極端に追い込みに回った方がSは使えると思う。

ブラックムーン
しばらく上がりは使えていたので均衡くらいのイメージだったが前走の2秒負けで流石にご苦労様という感じ。

⑪スカーレットカラー L(SL)
短縮臨戦がサリオスとこの馬のみという異端はあるが馬自身がG1でどうこうという精神構造をしていない。L的な優位性のある時にドカーンと破壊力を見せてくる変な馬。

⑫アウィルアウェイ CM
大外追い込み一辺倒の競馬のイメージだがこの馬は優しいタイプに見えるので多分1200の流れが合っていないがために毎回レースに参加する事が出来ず、結果的に直線のみの参加となってしまっているのだと思う。同じスプリント戦でもオパールSや葵Sのようにダウン質でSの要求が弱まると普通に位置を取って王道の競馬をする事が出来ており、所々で精神力がありそうな挙動も見せている。適性的に全然合っていない12路線でも重賞勝ちがあったりG1で3着があり、能力が高いからこそのパフォーマンスだと思う。
今回1年半振りのマイルとなるのだがスプリント重賞のキツいS質の流れからの開放感はかなり大きく、相当な楽を感じながら走る事が出来ると思う。2走連続激走のストレスはカテゴリー鮮度と今回の開放感で十分消せるレベルだと思う。グランと同じ所からの臨戦だがその中身は圧倒的な異端を引いており、個体としてもここは大きな可能性を持ったタイミングだと思う。延長だが今回に関しては位置を取りに行かずいつも通り後ろから行ってもらって追い込みにかける方が良い。

⑬タイセイビジョン M(CL)
かなりこじんまりしている。現状は自分より弱い相手ならある程度器用な競馬をする事が出来るが強い相手に対しては武器がない。がっつりの人気落ちのオプションを使ってどこまでやれるか。

サウンドキアラ M
京都牝馬阪神牝馬あたりは一時的にSの後押しがあった感じだが基本的に能力が高いまとまりイメージの馬。前走の負けはマイナス体重で春の疲労が抜け切れてないのに加えて伸びない内でという事で酌量の余地があり、10着ではあるがそこそこ走って0.5秒差なので連チャン終わりの不振という挙動ではないと思う。
今回疲労面だけリフレッシュ出来ていれば人気落ちも拾って跳ねられるタイミングだと思う。個体能力で重賞を3つ勝っておりヴィクトリアの2着もある。能力の証明は十分で何より人気落ち、そして外枠替わりとタイミングも良い。馬体は少し増えて来て欲しい。

ペルシアンナイト LC
最近の状態は悪くはなくて現状のこの馬なりにやれる事はやっている。ただどうしてもこじんまり感は否めないしここで評価するにはCもSも足りない。

⑯ヴァンドギャルド LS
東京新聞杯と安田の負け方、マイラーズと富士の走りからいかにもダウン向きの挙動を示している。前走がタイミングで今回は基本的には評価を下げるタイミングだが後ろに引っ張って完全無欲の追い込みに徹すれば3着の可能性はある。

⑰サリオス 体力SM
本質SCが量とかLを持っていて前走のような場面もこなせたと思っていたがちょっと見解を変えて、とにかく大きな体力を良質なSで動かしているので常に安定したパフォーマンスを出せるというイメージの方が近いかなと思う。体力の優位性とSの駆動があれば皐月の時のコントレイルと競り合った時くらいパフォーマンスは出せて、あそこはC的になんとかしてやろうというような挙動には見えなかった。
鮮度も高くて疲労的にも問題ないし、精神的にピラっている訳でもないので安定したパフォーマンスを出せるとは思う。能力的にはここを勝てるだけのレベルにはあるのだがこの馬はインディのように恵まれるというパターンになりにくく常にガチンコ勝負になってしまうので外枠から力技でどこまで来れるか。


【予想】
◎レシステンシア
サウンドキアラ
▲サリオス
△アドマイヤマーズ
△アウィルアウェイ
×インディチャンプ
×ヴァンドギャルド

Mラジ内では3番手がマーズでしたが、結構人気になっているのでサリオスと入れ替えました。
△以上の印を打った馬はそれぞれ良いタイミングだと思うのですが、「1着」という意味で1番イメージが湧くのがレシステンシアでした。
◎レシステンシアと○サウンドキアラの単勝、あとはサリオスとの馬連BOXイメージです!