【個別分析】
コラソンビート
精神力＜フィジカル系のSLイメージ。新馬戦取りこぼしからの2戦目圧勝という形だが精神力系の挙動推移には見えず、寧ろダウン質でパフォーマンスを上げて来たという印象。そしてその後1400で好内容で連勝。このあたりの挙動から王道寄りの馬質ではなくひとつズレた個体イメージ。
この馬なりの好調期で連チャンの種は持っている。本質的に格上げでのマイルG1は厳しい個体と見ているが、主役不在の中で勢いのまま、フィジカル能力だけで押し切れるかどうか。
サフィラ
新馬戦で内ラチにぶつかりながらも投げ出さず、前走のアルテミスで格上のチェルヴィニアと併せても投げ出さずと、ある程度しっかりした精神構造は持っている。
短縮で急かされるより延長＋広いコースで伸び伸びと末脚を伸ばしたいタイプに見えるので今回はペースアップへの対応が課題。
クラシックで好勝負となるとフィジカル能力のクオリティがもう1つ足りないので成長が欲しい。素質はある。
前向きさが強いタイプで奥行きはそこまで感じない。好リズムの時に連チャンイメージで駆け上がるのが合いそうな個体。
ガイアフォースのような高速馬場向きのイメージで、格上げ等で追走スピードが上がるのは苦にしなさそうなタイプ。寧ろ距離延長で折り合っての量勝負や時計のかかる低速の重いレースが難しそう。
短距離路線の馬が多く出て来て前掛かりになるのでこの馬の前向きさに異質性がある訳ではなく恵まれる形にはなりにくい。自身の前向きさのみで連チャンで持っていけるかどうか。
アスコリピチェーノ
スケール感のある馬で、広いコース、延長、ダウン、少頭数で安定する量系LMイメージ。
格上げG1でペースが上がって追走力を求められるのはこの馬のゆったりとしたタイプ的には逆ベクトル。無理に追走せず差しに回る形がベター。
無難な差し競馬なら大崩れはなさそうだが。
例年札幌2歳Sから来ているような体力寄りのボテっと重いタイプ。まず追走力は高くないので短縮での多頭数G1は忙しい。
瞬発力やトップスピードもそこまでないのでハイペースで上がりの掛かるタフな展開になった時に短縮での体力補完の優位性を活かす事が出来れば。
ステレンボッシュ
突出した要素はまだないが、芯がしっかりしていて本格的な構造を持った馬。
この後どこまで化けるか分からないがひとまず今回の人気落ちの内枠はかなり合いそう。系統としてはアカイトリノムスメ的なイメージでどうか。
カルチャーデイ
前向きさと精神力が強いがまだ馬体が小さくてフィジカル面は追いついていない。「気」で走っている状態。
量が薄くて対応力が足りないので、一生懸命走るものの延長マイルの外枠で体力面を苦にして軽く負けるイメージ。ここを軽く負けた後のフィリーズレビューや短距離路線の方が走りやすい。
スウィープフィート
精神構造は悪くないが今はまだ芯が入っていない印象でパンチ不足。フィジカルのフレームだけで走っているようなイメージ。
大きく凡走するイメージは薄いが。
ナナオ
前向きさと精神力が強く、先行して自身の体力が保つ限りは脚を持続させられるパワー質の馬。
トップスピードや瞬発力といった軽いベクトルの資質は持っていないので小回りコース等の持続質戦向き。
逃げた後で評価し辛いタイミングだが、今回仮に逃げられなかったとしても問題ない精神構造は持っているのでそれなりに粘る先行馬というイメージは持っておいて良さそう。残せるかどうかはペースや展開、他馬の状況次第。
クイックバイオ
前向きさが強くてレースに対する集中力が希薄な印象。短縮やペースアップで前向きさをコントロールする形がベターか。
精神力でどうこうという馬ではなく、一本調子に押し切れるかどうかというタイプなので格上げよりダウン、ダウン＋短縮で反応するようなイメージ。
シカゴスティング
この馬なりにそれなりの完成度はあるが強さや良質さをあまり感じない。
セカンドクラスのSM系イメージ。G1でどうこうという個体には見えない。
スプリングノヴァ
300キロ代の馬体重の割に札幌1500、中山1600をこなせている所が1つ評価ポイント。カルチャーデイのように基本的にこういう精神力依存の軽い馬は体力や量を問われない1400ベストだと思うが。
新馬戦を逃げ切った後に、位置を下げても全く怯む事なく内からズバッと差し切り。恐らくこっちが本質。
クラシックでがっつり勝負出来るようなスケール感はないが、そこそこ強い可能性もまだ秘めているし、馬群で脚をためられるこの枠はベスト。
ドナベティ
SLイメージ。精神力はあまり感じない個体で、揉まれずにパワー・体力に任せて自身より弱い相手に押し切る形がベスト。
前走は最内枠から人気薄で激走しているがあくまで1400だし本格派という所からは離れた馬質かなと。
コスモディナー
パワー・体力質の差し馬。まだ芯が入り切っておらず、現状は道悪の少頭数戦で人気で押し切るくらいのイメージ。
精神力云々の個体ではないので休み明けぶっつけでG1の内枠は苦しい。
テリオスルル
サフラン賞の内容的にある程度しっかりした馬のイメージだったので前走の大敗は残念。距離というよりも延長と東京替わりでレース質が緩くなったのが合わなかったか。
【評価】
◎コラソンビート
◯ステレンボッシュ
手癖でスプリングノヴァに手が伸びかけましたが紐程度の評価に留める事に。
フィジカル能力では足りている馬に対して、精神力の不足を突いて評価を下げるパターンで外すのに飽きたので逆にコラソンビートを本命にしてみます。
混沌としたメンバー構成で本格的には参戦したくないですね。
来週前半から用事があるのでJFの回顧、朝日杯の予想・回顧はお休みさせていただきます。
