【個別分析】
サリエラ
思ったよりキレていない、瞬発力＜持続力系の力強い末脚を持った馬。
精神力もかなりありそうな挙動で、他馬との相対性の中で精神力を使いながら力強く差して来ているイメージ。もう少し馬体を増やして体力がつけば完成形になる。
本質的にはレースの強度が高くて前が止まってしまうようなハイレベルの持続質戦で力強く差せるというタイプで、ダッシュ力と前向きさの不足を補う意味でもJCや春天等、長い距離のG1でも面白いタイプ。
馬群への耐性は強いので内枠は問題ない。短縮で前向きさの不足を突かれるのが怖かったが少頭数＋広い新潟でレース質が緩いので追走が苦ではなく、短縮がマイナスになる事もない。
後方で構えると前を捕らえられないパターンがあるのである程度位置を取りたい。ただそうなると自身の体力ストックとの勝負になる。
個人的にかなり良い馬だと思っているのでしっかり馬体を増やして強い内容を見せて欲しいがどうなるか。
ノッキングポイント
体力主体の馬で、雪崩れ込んで惰性で飲み込む形がベスト。
レースの強度が上がると投げ出してしまう非精神力系なので混戦で過度な期待はしたくない個体。
少頭数の新潟はかなり合う条件。自力で差す力は薄いので思い切って前に行って雪崩れ込む形を取れれば単純な能力勝負の土俵に持ち込める。
逆に差し競馬のイメージで後方で構えてしまうと危ない。
プラダリア
体力と精神力のある低速の持続質戦向きのタイプ。ディープ産駒だがトップスピードや瞬発力はやや物足りない。
日経新春杯、京都記念がまさにこの馬向きのレース質で、目黒記念はスローペースで瞬発力とスピードを求められてしまい2人気5着の凡走。
広い新潟で尚且つ少頭数なのでレース質は緩くなる。後方で構えてしまうと目黒記念のように瞬発力負けしてしまいそうなタイミング。
ただ、前走の宝塚記念の多頭数G1の厳しい経験を活かして、緩いレース質である程度前に行く形を取れば心身共に苦しくない状態で得意の持続質勝負に持ち込める。
精神力はあるがフィジカル能力的に今後G1でどうこうという個体ではないと見ているのでこういうドンピシャのタイミングの重賞でしっかり拾っておきたい。
マイネルウィルトス
スピード面の能力に難があるがそれをカバー出来る程の体力とパワー。レース質がタフになって他馬が体力面で苦しくなるようなレースで相対的に強みを見せられるタイプ。
少頭数や高速馬場等、前が残るスピード質の単調なレースになると逆に強みを活かせられない。
突発的な前向きさを引き出せるようなタイプではなく、自身のパフォーマンスは良くも悪くも一定なのでとにかくレース質が自身のフィールドに偏るかどうかが重要。
今回は長期休み明けからの2戦目で、肉体面の上積みはありそうだが新潟2000の少頭数戦だと基本的にはこの馬にとっては軽過ぎる条件。4角先頭くらいのイメージで良いので自ら動いてレース質を重く、上がりの掛かるような展開に持ち込めるかどうかが重要。他馬の動きを見て合わせてしまうと一気に不利な状況になる。
【評価】
◎プラダリア
ノッキングポイントは乗り方と能力次第。マイネルウィルトスはハマれば来る能力はあるが色々と注文が付くのであまり信用は出来ないピンパー質のある上位人気馬。
問題はサリエラの扱いで、成長途上感のあるここで頭で買い切るには若干心許ない。今回強い内容を見せられてからJCで追いかけても十分間に合うような個体イメージは持てているのでここはタッチしない方向性。
本命はプラダリア。他馬の破綻があれば単まで見えて来るが、単複1:9で手堅くが良さそうかなと。
