◎タスティエーラ CS(L)
しっかりと補完でLも保有した良質CS系イメージ。
皐月賞のようなピンポイントの最高打点比べだとソールオリエンスLSの方が上だが、完成度の高い精神構造を背景に幅広い条件で安定して高パフォーマンスを出せる個体。
派手なパフォーマンスが無いので地味な印象が拭えないが、適応範囲の広さも含めて個人的にはかなり強いと思う。
3歳馬なので当たり前だが6走前に新馬戦が見える鮮度保有。重賞で4戦連続連対の好リズムながら秋は菊1戦のみで消耗も少ない。
単まで狙えるかどうかは正直分からないが複勝1点や軸勝負ならこれかなと。
以下、簡単に。
ジャスティンパレス MC
フィエールマンと造りの良質さは近いが、少し重くして能力も1枚落としたのがこの馬。
長距離路線でがっつり体力やスタミナで戦っているのではなく、体力馬鹿が多い路線で最低限の基礎スピード能力と造りの違いを武器にして戦っているイメージ。
秋天追い込み好走後の有馬でがっつり前に行ったルメールとそれに応えたフィエールマンを物差しにするとどうしても評価としては1つ落ちる。
基本的に消せはしないが乗り方次第で2〜3着は拾えるという扱い。ただこの馬の「まとまり感と良質さで高次元の着を拾う」というスタイルがハマるメンバー構成ではないかなという1つの感覚がある。
もっとガタガタした歪な構成の中で光るか、イクイノックスのような怪物がレースの格を上げた所で生き残るか、そういうイメージの馬。
ドウデュース SL
買おうと思えば叩き良化とか、小回りクルクル向きとか理由はつけられる。
ただ個人的にはマカヒキのイメージで、個体そのものの活力の低下を感じている中でそういう理由づけをしてまで買いたくは無いという事でこれは触らず。
かなり馬が硬くなっている印象で、休み明け中頭数、稍重1800・2200とかそういうズレた条件が良さそうかなと。
スルーセブンシーズ SC
これは切れない。強い前向きさと補完にしっかりと精神力。あまり大きなLがある印象はないが、好リズムの内は変に逆らわない方が良い。
タイトルホルダー SC(L)
中距離馬らしい鋭さが前面に出た先行馬。そこに別枠でスタミナが備わっていたので長距離路線でも走れていたという形。
昨年の宝塚記念の激走で大きなエネルギー放出があり、そこをピークに現在は下降線。
過去に凡走している通り、中山2500で体力やパワーをモロに問われる有馬記念という舞台は前提として合っていない。2000〜2200でハイパフォーマンスを出してきたスピードと前向きさの強い先行馬というイメージなら有馬が適性外というのも理解出来ると思う。
適性外＋ピークアウトという事でこれは一切買わない。
ソールオリエンス LS
フィジカルでゴリ押すL系で、とにかくスケール感の優位性があればあるほど良いというタイプ。
それが同世代相手に押し切れたのは特殊馬場の皐月賞のみで、ダービー・菊と勝ち切れず、菊に至ってはなんとか3着確保という結果は結構痛いと思う。
鋭さを活かして鮮度云々というタイプではないし、古馬混合のG1への実質格上げ、しかもあまり馬場が荒れていない中での最内枠は苦しいと見る。
スターズオンアース CLM
①アーモンドアイ、ジェンティルドンナ。②後期リスグラ、クロノ、ダスカ。
どの馬も基礎能力はハイレベルだが①と②では質が違っていて、①は精神力主体に研ぎ澄まされた性質で東京向き、②はパワーや体力等フィジカルでゴリ押す側のタイプで中山、阪神向き。
スターズオンアースはどちらかと言えば①寄りのイメージで、有馬記念はこういうタイプの質の良さが求められるような綺麗な舞台ではない、という前提の中で総合評価でどのラインに置くか。
アーモンドアイほど投げないが、リスグラほどガチンコでも来ない、2頭の間くらいかな。
【評価】
◎タスティエーラ
◯スルーセブンシーズ
▲スターズオンアース
