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2020 桜花賞;予想

2020.4.12 桜花賞
阪神芝1600 18頭
からしっかり雨で重馬場想定

 

【個別分析】
❶ナイントゥファイブ SC
良い馬だとは思うが前走がタイミング。短縮でしぶとさを活かすタイプ。道悪になっているので可能性はない事はないが流石に厳しいかな。スマイルカナの後に続いていって、スマイルカナを潰す事は出来るかもしれないが前走のあっさり2着を譲った挙動的にもここで馬券内のイメージは湧かない。

 

❷チェーンオブラブ SM
フェアリーSでVラインで差しての2着が立派で、完全に激走の形になっていた。その後の前走チューリップ賞は馬群に入っており投げはしなかったがG1で馬券になる馬の挙動では無かった。ナイントゥファイブと同じで良い馬だけどここは違うかな。

 

❸スマイルカナ M(S)
掛かるところを無理に抑えて負けた時もただのSの逃げ馬が空回りした時ほど負けておらず、やっぱりディープ産駒だなという印象。Sに頼っている逃げ馬だともっとリズムを崩すと思う。まとまっている分ショックに対するSの反応は若干落ちるというイメージ。
今回は前走で無理に抑えてからの逃げ宣言という事でベタにショックが掛かる場面。フェアリーSでノーショックの人気の逃げでしっかり逃げ切っているのである程度能力の証明もあり、宣言通り逃げれば個体としてパフォーマンスを上げられるタイミングなのでとりあえず評価しておけばいいと思う。ただ個人的に気になるのはSに振り切れていない所。この臨戦と今回の雨だったらもっとがっつりSの強さがある方が反発も強くそのままSのキツい逃げで高い評価が出来た。ノーザン系ディープとの育成の違いとかはあるだろうけれど走りを見る限りではディープ産駒らしくまとまっているのでSでレースを壊せるほどの可能性は感じない。ショックで1着かリズムを崩して15着かというようなSの独自の世界観の中で走る逃げ馬ではなく、あくまでまとまった能力ありきでレースの相対性の中でSを活かす逃げ馬。だから普通に自分より強い相手がいたらスッと負ける。

 

❹サンクテュエール CM
前走のゴール前の競り合いで勝ち切る所とか上がりが掛かるレースでも結果を残した所とかほぼ文句なし。アルテミスの2着も別に評価を下げるような内容でも無いし。阪神JFをパスしてシンザン記念を経由して異端で初G1を迎えるのも文句なし。鞍上・枠ともに文句なし。3番人気、OK。競走馬としての要素をバランス良く高いレベルで持っておりとりあえず現状は底が見えていないしここはとりあえず押さえないとどうしようもないかなと思う。普通のディープ産駒のイメージからすると前走のパフォーマンス的にも精神力がある方なのかなという印象。それも今回の格上げ内枠という場で武器になるし。これはどうしようもない、切れません。

 

❺マルターズディオサ SC SM SL(C)
精神構造がしっかりしていて前向きさもあって安定感もある。かなりしっかりした馬という印象。阪神JFは休み明けで初の重賞挑戦で多頭数中枠でいきなりのHペースというなかなかの条件だったのだが3番手から正攻法の力強い競馬だった。後ろからクラヴァシュドールが来た時もかなりしぶとかったし、これがもし大したことの無いペラペラの馬だったら簡単に投げていると思う。新馬戦で逃げて2着の後に出遅れて追い込みに回って1着と、脚質に左右されずに安定して走ってこれている所もしっかりとした馬質があってのもの。前哨戦のチューリップで少頭数大外枠からしっかり勝っている事は現代競馬のトレンド的には良くないのだが、この馬はそもそも能力がかなり高いと思うので4人気は過小評価だしここも能力で馬券内に入ってくるだけの可能性はある。これが5番人気で10倍付くのは違和感で、実際人気になっているレシステンシアと比べてもかなり走りやすい位置にいると思う。能力的にもそんなに遜色ないと思うし。

 

❻ウーマンズハート LS
これは新潟2歳の時点で完成度のピークでJFの4着が限界。前走差してしまっているので今回良いショックは掛からないし、これはキツいですね。

 

ヒルノマリブ SL
悪い馬ではないがこれはキツい。

 

❽リアアメリア LM
新馬とアルテミスで少頭数の緩いレースしか経験しておらず、そこから阪神JFで外枠だったとはいえいきなりの多頭数でHペースだとあの6着は仕方ない。ただアルテミスの時と同じように後方から外を回しただけでレースにはほぼ参加しておらず、今後に向けての経験値として残ってはいないと思う。まだスローだったらごまかせて量で飲めた可能性はあったと思うがJFの時点で多少の苦を飲めるほどの完成度とか量は無かったという事実。
今回前哨戦を使わずに唯一JFから直行で来る事はこの馬としてはベスト。ただ道悪で多頭数のG1で中枠でという事になると量以外の競走馬としてのちゃんとした部分が求められるのでそれにこの馬が耐えられるのかどうか。個人的にはここまで見せているパフォーマンス的にここで耐えるだけの材料が全く思いつかない。休んでいた4ヶ月の間の成長に賭けるくらいしかない。このぶっつけの臨戦は能力のある馬をリフレッシュ状態でその都度100%に近いパフォーマンスを出させるという趣旨のものであって、今回のこの馬のように経験がないのをごまかすような感じで単発的に使われるのは違うかなと思う。結局ずっと経験値不足で、今回やっとまともに馬群で揉まれたりして良い経験になればと思う。

 

❾デアリングタクト ?
新馬戦は少頭数のどスローでほぼ評価に入れなくて良いがギアチェンジの瞬発力はかなりのものだった。前走のエルフィンは少頭数ではあったがある程度締まったラップでここは評価に入れるがそれでもあのパフォーマンスだとただ能力が高いという事しか分からない。この馬の特徴を推察するためにエピファ産駒のこれまでの傾向をとなると、体力主導だけどピラっているという事だが、そのピラっているという所を拾えば今回初の多頭数で中枠で道悪でとなり、もし馬群で閉じ込められたりすれば意外とあっさり脆かったですというのも考えらえる。前走のパフォーマンスを評価されて1番人気になってしまっているのでこの馬はここでかなり苦を味わう事になると思われる。それを規格外の能力で突破されたらそれまでだけれど個人的にはここは苦を味わう方に振りたいかなと思う。能力が抜けている可能性もあるので馬券的には押さえておくけれどこの1番人気をそのまま素直に評価はしない。

 

➓フィオリキアリ S
前走は激走後でストレスを抱えていたと思うがよく2着に来た。ちょっと連チャンっぽい感じもするので怖さはある。ただこれなら勝ち馬の方かな。

 

⓫クラヴァシュドール CM
サウジアラビアRCでサリオスに食らいつこうとする走りから良いC質は感じる。ただ阪神JFでも前走のチューリップ賞でもマルターズにしっかり負けている所がまだちょっとまとまっているのかなという印象。良いCは持っているので成長してくればという期待はあるが現状だとマルターズの能力に飲まれてしまっている状態。成長に期待という観点からも前走休み明けで馬体を減らして出てきたことは良くないし、タイプ的に格上げは良いのだが今回に関してはまだマルターズより下で馬券内は厳しいかなという評価で良いと思う。

 

⓬インターミッション SC
12月デビューで中山マイルを3つ、しかも前走がアネモネSという鬼門ローテ。ただ新馬の内容は前向きさとしぶとさを感じるもので良かったし、2戦目の負け方はストレス負けにも関わらず最後垂れずに3着に残した所が好感。前走の6人気1着は馬体も減らしての差し切りで完全に激走の形にはなってしまっているがパフォーマンス自体は悪くない。ストレスも疲労も確実に抱えているが個体としては結構良い馬だと思っている。アネモネSの相性の悪さは中山マイルと外回りの阪神マイルで求められる適性が違うというのが大きな原因だと思うが今回は道悪になるのでその部分は解消されている。前走激走なのは嫌だが勝ち切った事は能力の証明として評価出来るし、何より今回14人気120倍という所まで落ちているのがかなり面白い。ディープ初重賞という鮮度もあってリズムも良い。ストレスをどこまで鮮度で消せるかという所に賭けていくだけのオッズは付いている。

 

⓭マジックキャッスル CS
新馬で福島の1200を使っておりここでかなり良質なSの前向きさを見せている。その後のサフラン賞が400mの延長で、ここでSを活かして逃げさせちゃうのではなくグッとタメを作る乗り方でSを抑えながらもそれに馬が対応し、マルターズディオサとクビ差というのはかなり評価出来る。1200からの臨戦と乗り方的にこの段階ではマルターズディオサより上の評価でも良いくらい。その後のファンタジーSは一転して差しに回り、レシステンシアは阪神JFで圧勝した時と同じSのレンジに入った状態の高パフォーマンスだったのにも関わらずかなりの脚でこの馬は最後迫っている。ここの1馬身差もかなり立派で高い評価をして良い。そして前走は出遅れプラス変に抑えてのVラインという乗り方にも関わらず大外から追い込んでミヤマザクラとクビ差。
今回のレースに出てくるマルターズ、レシステンシア、ミヤマザクラとほぼ差の無い競馬をしており、その3頭とも個人的に能力を評価している。相対的にも絶対的にもこの馬の評価はかなり高い。マイル続きの馬が多い中で1200→1600→1400→1600→今回という臨戦も活性的にリズミカルで好感。そのどれもで高いパフォーマンスを見せており馬自身のリズムも良い。おまけにディープの初G1の鮮度も付いてくる。Sをしっかり見せているので重馬場も全然問題ない。ズブズブの体力勝負になると流石に厳しいかもしれないがそれ以外の条件なら素直にこの馬を評価したい。

 

⓮ミヤマザクラ SM体力
母がミスパスカリという事でマウントロブソン、ポポカテペトルの下。超スローの新馬戦でキレ負けした所がまさに血筋という感じで鈍臭かった。2戦目で捲る競馬でがっつり適性を見せて圧勝、ここまでは分かる。この馬が良いのがこの後で、馬場こそ重かったが京都替わりの場面でキレタイプのマイラプソディと0.3差の2着というのがある。休み明けの前走も、東京だったがハイペースも味方したとは思うがスッと勝っている。兄に似て鈍臭くて重い所に適性があるタイプだとは思うのだがこの馬は意外と安定感があって器用な感じがする。今回ディープの初G1で何よりも良いのが道悪になる所。札幌の重い所の経験と実績があり、出走馬中唯一2000mの経験もある。前走ハイペースを先行して圧勝というSの強さとリズムもある。重馬場で他馬が苦にした場合、この馬はそこは全く苦にせずにスイスイ走れそうで多少の苦はリズムと鮮度で乗り越えられる。人気も落ちているので無理に先行争いに参加せず軽く差しに回ったりすればかなりの開放度で、開放度からの道悪適性と中距離経験と札幌経験というタフさへの対応力という何重ものプラス要素がある。和田とか藤岡(佑)のようなガシガシ系の乗り手と合うタイプなので福永というのは不安だが運良く外枠に入ったので多少は鞍上面のリスクは軽減されたかなと思う。

 

⓯ヤマカツマーメイド LS
JF5着、Fレビュー2着というレベルに能力があってそこでまとまっているというイメージ。悪い馬では無いがG1では基本通用しない。

 

⓰ケープコッド S(C)
1200で逃げ切ったあとの格上げ延長だったファンタジーSで控えながらも最後まで出てこようとしておりそこはかなり良い。ただ前走のFレビューでのヘタれな感じを見ると基本的には1200のSの馬だなというイメージの枠は超えてこない。ファンタジーの挙動的に悪い馬では無い。

 

⓱レシステンシア SM
高い能力がありつつSの後押しがしっかりある馬。前走のスローに抑えての逃げはこの馬のSを殺してしまいキレ勝負も良くなかった。その中でも投げずにしっかり前向きさを保って頑張ろうとしていたので精神構造もしっかりしていそう。なのでもちろん強く逃げた方が期待値は上がるが別に逃げなくてもそこそこまとめて来ることは出来るかなと思う。スマイルカナの逃げ宣言でそれを外から見ながらの2番手先行になると思うが、スマイルカナの方がSの強い逃げではなくまとまりの逃げ馬で、流れがこの馬のSを引き出せる流れにはならないかなと思う。Sの後押しが薄い中でこの馬の地の能力としっかりした精神構造で今回の条件でどこまでまとめられるか。道悪になるのは良い。

 

⓲エーポス S
Sが強くて量的なレースだと良さが出ない。前走の短縮で差しの位置取りというのはこの馬にとってベストだった。5人気1着の激走の形で普通に考えたら要らないのだが、今回道悪になる事と人気が全く無いという事で一応もう一発Sで持ってこれる材料は持ったかな。普通の阪神マイルでディープ産駒が上がりで勝つようなレースだと全くだと思うが今回はそうはならなさそう。激走後のストレスは人気があれば表面化するだろうが今回のように全く無視されているとストレスの影響は出づらいかなと思う。
ただデビューから馬体を減らし続けているのもあるし流石に反動がありそう。延長で変に前に行くよりは差しに徹してSの連チャンのような形で持ってきた方が期待値は高いかなと思う。人気がないのでこれは押さえておいても損は無いかなと思う。


【予想】
◎⓭マジックキャッスル
◯⓮ミヤマザクラ
▲❹サンクテュエール
△❺マルターズディオサ
×⓱レシステンシア
☆⓬インターミッション

 

◎マジックキャッスルはとにかく良い馬で臨戦も良くて、全レースで挙動が良く能力の証明も十分なので素直に本命で。
◯ミヤマザクラもプラス面がかなり多いのでこの位置で。良馬場なら普通にマジックキャッスル一択で良いかなと思いますが道悪になったので対抗で。
▲サンクテュエールは特にコメント無し。
△マルターズディオサは既成勢力の中で一番能力を評価しています。前哨戦で勝っているのが気に入らないですがそれを乗り超えてここで3着に来るくらいの能力はあるかなと見ています。この馬を中心に能力を計ったり臨戦を考えたりするとサフラン賞の内容的にもマジックキャッスルは自然と個体を評価出来ます。
×のレシステンシアは逃げなかった場合マルターズディオサとほぼ同等くらいの評価ですね。能力でまとめてこられる可能性とSの強さで道悪で跳ねる可能性があるので馬券的に押さえておきたいかなという感じで。一応人気薄から入っているので拾っておいても良いかなと。
☆インターミッションは結構面白いんじゃないかと思っています。


デアリングタクトは基本は要らないと思っているので印は打ちませんでしたがやられる可能性は一応あるので3連複の3列目なら入れるかもしれません。

スマイルカナはベタに評価出来る場面ですが他の馬が意外としっかりした馬質で走って来れそうなのでそうなるとS不足によってワンパンチ足りない感じかなと見て切っています。

 

とりあえずマジックキャッスルが魅力的。あとは人気馬の取捨を丁寧にしたいですねという事でこういう感じで。