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2020 オークス;回顧

2020 オークス
35.4–59.8–2.01.4–2.24.4(上がり3F;34.2) ミドルペース
高速馬場ではあったが緩みのないペースで持続質を求められS質寄りの流れに。

 

1着;デアリングタクト L(SC)体力・量
これは文句なしで強かったですね。Lの補完のSが今回どうこうというレベルではなく、力強いSとしっかりした精神構造があって、それらを大きなLとか量で包んでいるようなイメージで素晴らしい完成度の馬。脚質的に後方からになりがちなので大幅短縮とかでスピードの活性を問われたりすると遅刻するかもしれないが、Lの許容範囲に入る臨戦であれば逆らえないです。桜花賞は活性を問われる場面だったが道悪でクリア。今回は延長だったのでクリア。体力がしっかりあるタイプなのでこれで先行出来るようになるとさらに強い。

 

2着;ウインマリリン SC
向かい風の恩恵を受けた前走に引き続き持続質でSの強い流れになり能力通りの好走。前哨戦のフローラ4人気1着からもう1発というのは驚きでこれは力強い。前向きで精神構造もかなりしっかりしている良い馬。

 

3着;ウインマイティー SC
トップスピードの証明が無いという事で瞬発力戦では厳しいという想定で評価を下げていたが持続質の流れで普通に来たという感じ。S質とC質もありつつ素軽さも兼ね備えているのでバランスが良い。ウインマリリンと同じように本質は坂コースでの持続質寄りだと思うがこれも普通に良い馬。展開が向いただけではない。能力も高いレベルにある良い馬。

 

4着;リアアメリア LM
JFと前走で味わった苦しい経験を今回の開放感に乗せて跳ねた感じ。いくら開放感があったとしてもこのリズムからここまで巻き返して来るのは驚きでやはり弱い馬では無い。苦しい経験を糧にしっかり成長したと思う。鮮度依存の要素はあると思うが秋に向けて面白くなってきた。次の休み明けは期待出来る。

 

5着;マジックキャッスル CS
桜花賞疲労が残っていたというのもあるがスタートして前が空いていたのに出して行かなかったのはやはり陣営と鞍上がこの馬を差し馬だと思い込んでいるからだと思う。結局最後方から馬群に入っていって進路を探している中でデアリングタクトにがっつりぶつけられる不利もあった。それでも諦めずに既にトップスピードに入っていた他の馬達をしっかり差してくるのだから相当立派。しっかりしたC質と旺盛な前向きさがある良い馬。位置を取ってスムーズに走れば確実に重賞は獲れる馬。タイミング次第ではG1でも勝負になる馬。馬が強いので位置を取れれば別に外人じゃなくても大丈夫。

 

6着;チェーンオブラブ SM
桜花賞で苦を味わってからの広いコース良馬場外差しという事で開放感はしっかりあった。リアアメリアと同じく開放感の後押しはあったがこの挙動はかなり良い。元々良い馬だとは見ていたが思っていたより良い。Sが強いハーツクライ。意外と馬体もしっかりあるしこれは今後楽しみ。

 

7着;ミヤマザクラ SM体力
4人気7着で凡走の形にはなっているが個体としては結構良い走りをしている。前走適性のある舞台で頑張ったので疲労は抱えていたと思うのでそれも込みで考えると垂れなかったのが立派で前向きにしっかり走っている。こう見ると多分結構良い馬で、桜花賞は上手く乗っていれば3着はあっても良いレベルにあると思う。体力タイプだとは思うので適性のある舞台で人気落ちを拾ったりすると面白い。マジックキャッスルが下手に乗っていたとはいえクイーンCの1着という経験がこの馬の基礎の部分の証明になっている。

 

8着;ホウオウピースフル LC(S)
前走が苦→楽で跳ねた後という事を考えるとよく頑張っていると思う。基本はブラストワンピースっぽいのだがオルフェ産駒らしくしっかりしたS質もあって、それをLCで上手いこと包んでいる感じ。突き抜ける感じはあまりしないが能力的に重賞を獲る資格はあると思う。

 

9着;リリーピュアハート LM
スタートで躓いたのがかなり勿体ない。悪い馬ではないと思うが個人的にはまだポテ証明が弱い。精神的には軽やかなディープなのだが母父の影響でズブさがあるのがアンバランスな感じで勿体ないし、ちょっとこじんまりまとまっている印象もある。

 

10着;マルターズディオサ SM
しっかり奥がある馬だと思っていたのでこれはちょっとがっかりだったかな。前走の3番手先行からの8着が若干頑張ってしまっていて疲労を中途半端に残していたと見るか、完成度のアドバンテージが切れたと見るか。キズナ産駒は鮮度依存という話もあったので次走は注意して見たい。

 

11着;デゼル LM
経験値が足りなかったのは確実にあるのでスローからの瞬発力戦で上がりのスピードのみの1点突破というのが条件だったかな。しっかりした持続質になり経験とか底力が問われてしまったのでこれは仕方ない。素質はあると思うので地力をつけて上がってきてもらいたい。

 

13着;サンクテュエール CL
結構弱いという事。このレベルの馬がキツかった前走の桜花賞で3人気6着というのは相当頑張ったパフォーマンスになるので反動もあったと思う。休み明けダウン少頭数のような条件が欲しい馬。

 

14着;フィオリキアリ S
前走から馬体重の動きがチグハグなのでちょっと静観。Sの爆発力は持っていると思うので常に警戒は必要かな。激走後だった桜花賞で上がり2位の脚で一応頑張った後の持続質のキツいここで馬体を減らしながら先行したら崩れるのは仕方ない。

 

15着;クラヴァシュドール CM
持続質の強い流れにしっかり入っていってしっかり負けたという事は前走の4着がこの馬なりの激走でその反動が出たというパターンかシンプルに強くないというパターン。今回ここでこの馬を評価したのはサウジRCでのサリオスとのレースを評価して「実は強くてC系の叩き3走前の可能性があるのではないか」という仮説を立てていたのが理由。実際JFとチューリップはちょっとがっかり感があるので強いかもしれないというのは一旦捨てて、あんまり強くなくて桜花賞が十分頑張ったレベルというラインで見る。

 

16着;スマイルカナ SM
道悪だった前走で示しているようにスローでの逃げよりはこういう持続質の強い流れの方が合ってはいる。ただこういう強い流れだとその分体力とか力強さが求められるので反動がしっかり出たという事。精神的にピラっているという事ではないがそこまで強い訳ではないのでタイミングと舞台が重要。

 

17着;アブレイズ S
Sの強い持続質の流れは合っているタイプだと思う。直線である程度出てこよう出てこようとする姿は見えていたので距離の問題の可能性はある。これまでのパフォーマンス的に悪い馬ではないと思うのでもう少し見たい。

 

18着;インターミッション SC
馬体が小さいS質の馬なので2400の持続質戦というのは体力的にそもそも厳しい。桜花賞の凡走は反動で仕方ない。今回は体力的に仕方ない。しっかり敗因があるので適性のある所に来たらいきなり跳ねる可能性はある。悪い馬ではない。