【個別分析】
ソダシ 量SC G1
タイプ的にはSCだがそれ以上に量が前面に出ているのが特徴。自身が格的に優位な立場にいる時にかなり高いレベルのパフォーマンスを引き出せるのがこの馬の強さ。牝馬限定のVMがベスト条件で、脚質とSの強さからも高速スピードレースが合う。今回のレースについては、立ち位置としてはトップに君臨しているという認識で問題ないが、強さを最大限発揮出来るかどうかという観点では2番手クラスに落としてみたい。どこまでまとめられるかという見方。
サリオス LS(C)量 G1.5
体力とスピードというフィジカル面の能力が優れた馬。G2なら普通に勝てるがG1ではもう一押しのSと精神力のCがワンパンチ足りない。あくまで自身と同等以下の能力レベルの相手に対してフィジカルでゴリ押す形がこの馬の本質。それでもシュネルマイスター同様、芯は強い馬なので毎日王冠差し切り後でもそこそこは走れると思うが、前走以上の内容、結果はイメージし辛い。
シュネルマイスター CS G1
もちろんSも持っているのだがそれ以上に覆っているCが大きく、S系のようにガツンと前向きに、という姿は見せない。道中は脚を溜めて、直線では精神的余力を使ってしっかりと前を捉えるというのがこの馬の本質。SCにはなれないがかなり良質。今回はそのSの不足(？)を補う延長臨戦で、この馬の能力は出し切れる。あとは昨年の安田記念のダノンキングリーのようなココ！という派手な武器を持った馬がいた場合にそれを抑え込めるかどうか。
ソウルラッシュ LC(S) G2
サリオスを少し弱くして精神力に寄せたようなイメージの馬。G1級の能力レベルではないが、安田記念は2頭に挟まれてスムーズに走れなかったので酌量の余地は一応ある。前走の富士もC持ちの馬が前哨戦特化タイプに軽くやられたという内容で取れるのでその組から本番に向けてはトップ評価してみたい。今のタフ馬場で道悪実績が過剰に評価されそうだが普通の良馬場でも紐候補としては悪くない。
ダノンスコーピオン LM量 G2
この路線で結果を残している馬にしては珍しくSではなく体力とか量で勝負しているタイプ。ダウン向きのタイプらしく前走はやれる事をしっかりやっている。古馬マイルG1というトップクラスの舞台で格の足りないL系では基本的にはキツい。差しに回って展開破綻に乗じて3をというのならギリギリあり得るが。
セリフォス MS G2
完成度が高く、弱くはないのだがこれと言った強さを見せないタイプ。こういう見え方をする馬は「強過ぎてあまり強く見せない」というパターンもたまにあるがこの馬は違う。休み明けダウンの前哨戦でしっかり勝ち切って本番では上積みがない典型的なタイプ。
ジャスティンカフェ LM量 G2
広いコース、少頭数、ダウンのような条件で伸び伸び走らせたいタイプ。追い込み競馬の印象よりもSが弱いのが特徴。
ウインカーネリアン SM(SC) G3〜
SをしっかりとCでコントロール出来ているタイプで、Sらしいこの脚質の割には爆発力と表裏一体の危うさを感じさせない。挙動的にあまり強く見せないのもC質を感じさせる良い内容で、裏路線からの完全異端で極上のリズム、馬質的にもケチはつかない。能力がどこまであるかは不透明だがここは印をつけて評価せざるを得ないタイミング。消すとした場合の理由は「強くない(だろう)」の1点読みだけ。
ダノンザキッド SM G2
積んでいるエンジンが重くて強いイメージで、軽さを求められる前哨戦やダウン戦では能力を発揮し切れないタイプ。短縮ペースアップ格上げが合う剛っぽさもあるのでここは走って来るイメージ。パワー質の馬場も向く。
マテンロウオリオン CS G2
小型版シュネルマイスターのイメージ。S不足によって追走に難があるタイプだが、精神構造はかなりしっかりしている。シュネルと同じく延長で自身の弱点を補える臨戦。この馬の場合は道悪という条件付きならスムースに評価出来る。
【評価】
◎シュネルマイスター
◯ダノンザキッド
▲ソウルラッシュ
△ウインカーネリアン
