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2020 宝塚記念:上位人気馬評価

今年の宝塚記念は面白そうな穴馬や走るかもしれない中位人気馬がいたりいなかったりしますね。まだ詳しく見ていませんが。

いつも意識的にやっていますが今回は特に明確に上位人気馬の精査をしてレースの全体像をイメージしてから穴馬を見ていきたいと思ったのでこの記事を書いています。

いつも僕が見る順番は

①上位人気馬(1〜3、必要があれば5まで)が走れるかどうかをキッチリ見極める。

②逃げ・先行馬を見てレースの流れをイメージする。

ここまでやると、どこに圧が掛かってどの辺にいる馬が展開の恩恵を受けられそうか、そのレースで穴を開けるにはどんな要素が武器になるかがイメージ出来てきます。あとは3着内に席があるかどうかも。

例えば、逃げ・先行馬がそこまで大した事なく、人気馬が動いて前に圧が掛かるがその人気馬が動けるタイミングではないから1列後ろにいてプレッシャーから外れられて尚且つ活力のある差し馬!のようにおおよそのアタリをつけてからその条件に合う穴馬がいないかを見ていくという感じです。

 

という訳で今回の宝塚記念の上位人気馬を見ていきます。

 

1番人気:サートゥルナーリア L(SC)

本質はLだと思うが意外とキツい所でも頑張れるタイプで結構しっかりしている。ダービーも秋天も場面としてはキツかったと思うが着順以上の踏ん張りは見せている。リスグラより先に動いて勝ちに出て行った有馬のパフォーマンスもかなり力強くて、単純なドLの馬ではなくちゃんと強い馬だなという印象。前走の勝ち方も2着以下の馬との能力差がかなりあったので、Lに振れていたらもっと派手な圧勝だったと思うがあそこの0.3差は必要以上に開放感を感じていた訳ではないという感じの勝ち方かなと思う。だとしても間隔が詰まっての大阪杯で内枠とかだったら流石に楽→苦を感じていたと思うが、今回は3ヶ月空いているのであまり連続した臨戦という感じではなくほぼフラットな状態で出てくると見て良いかなと思う。

かなりの苦を感じた秋天からの有馬は単純な苦→楽ではなく、差しに回ってプレッシャーから外れられたとはいえ延長で体力を要求されるレース質の中で延長で下げる逆位置取りというのはそれはそれでキツかったと思う。そこで力強い走りを見せた馬がほぼフラットな状態で有馬と同じようなレース質の宝塚に出てくる。内枠に入ったのが若干気になるが個人的にはここはしっかり評価しておくべき馬かなと思う。この馬はただのLだけの馬ではないし、皆が思っているより強くて良い馬だと思う。

 

2番人気:クロノジェネシス SC(量)

上がりのスピードの絶対値をクロノより持っておりCSっぽいタイプが単発的にSを使って跳ねた前走のラッキーライラックとの前走でこの馬は全く跳ねる要素がない中で個体能力と力強い精神力だけであそこまでしぶとく迫った。もう少し馬場が重くてラッキーの上がりスピードの優位性が消えていたら逆転もあったと思う。これまで何度も言っているが個体としてかなり高いレベルで能力があり、そこに補完で力強い精神力と量もある。とにかく強い。唯一の弱点は上がりのスピードに多分一定の限界がある事。

レース質が重くなる宝塚記念はこの馬にとってほぼベスト条件のG1だと思う。前走4人気2着で人気以上に走っているのと今回の枠以外は文句なし。同じように人気以上に走った秋華賞からのエリ女で着順を落としているがあれは勝ち切った後の反動と軽いレース質によるもので、今回は反動は若干あるかもしれないがレース質の方がドンピシャなのでエリ女の時よりは臨戦的に悪くないと思う。完全に完璧な臨戦ではない中でのこの人気なので◎は打ちづらいが個体についてはかなり評価している。

 

3番人気:ラッキーライラック CS(L) CM(S)

休み明けの中山記念をボヤッと取りこぼしてからの前走でグイッとパフォーマンスを上げるあたりが完全にC。ただカレンブーケドールのように純粋にC系の馬!という感じではなく、ある程度まとまった能力の中で現状は精神面が若干Cに振れているというイメージ。Cだけでギチギチに勝負していくのではなく、瞬発力だったりSの跳ね感だったりを使いながら高パフォーマンスを出していく馬。そういう意味でもSの付加があるデムーロ(外国人)が乗っているというのはこの馬にとって大きい。事実石橋が降ろされてからパフォーマンスのレベルが一気に上がっている。

この馬は前走でしっかり跳ねて勝ち切っているので流れとして一旦完結している。クロノの秋華賞も同じであれは休み明け初戦だったがやる事を全て完璧にやっているのであれも完結の形。そこからもう一発持ってくるというのはかなりのC質とかかなりのSの付加(連チャンイメージ)がないと厳しい。香港ヴァーズはキツい局面だったと思うがある程度の集中状態の中で初の海外という鮮度も使って頑張れたという形でポテ証明で良い。

今回はタイミング的には香港ヴァーズの時と似ていて前走比でパフォーマンスは落とす方向で向かってくるが集中状態の中で能力でどこまでまとめられるかというイメージ。他に力強く走れる馬がいればその分着順を落とすイメージなので完全に消し!ではなく相対的な評価で良い。

 

序列としては、

クロノ≧サートゥル>>ラッキー

クロノは個体として条件ベストだが若干のストレスと枠があまり良くない事がマイナス面としてある。

サートゥルは基本的には動けると思っていて良いと思うがショックとか苦→楽の恩恵とかはなく個体能力のみでどこまで来れるか。

ラッキーだけが若干パフォーマンスを落とす方向で向かってくるががっつり崩れる程でもない。

3頭とも個体能力は十分あって、その中でもクロノとサートゥルの2頭がどちらも完璧とは言えないながらもそこそこは走って来れそうなので結構骨っぽいレースになりそう。

強い人気馬がそこそこ強いレースをして来そうな中でも1〜2席は空いている。尚且つその人気馬ががっつり力を見せて頭まで万全という感じではない。

そうなるとアタリとしてつけられるのは、

能力が十分ある馬で決め手となる強い武器を持っている馬」

「人気馬達のいる相対性の中ではなく自分の世界だけでかなり強いS質でレースが出来る馬」

という感じですかね。ここの設定はそれぞれの個性が出るかなと思います。

個人的には今回は人気馬がそこそこ動けるので前は潰されると想定してその線は消し気味ですが、高松宮記念のモズスーパーフレアのように特殊馬場でウルトラC的な感じで逃げが武器になるというのは一応考えています。

 

個人的にポイントはクロノを盲目的に信頼し過ぎないこと、サートゥルを安易に消さない事かなと。

現段階で◯クロノ、▲サートゥルのイメージですがこれを上回って来れる・割って来れる馬がいなければ仕方なくこのまま◎◯にスライドさせても良いくらいのイメージです。

 

穴馬から入ってしまうとどうしても「頑張ったけど4着」「13番人気5着」という結果になってしまう事が多いかなと思います。

激走する穴馬に◎を打つだけで満足して終わるのではなく、レース全体を掴んで的確な分析を武器にして、競馬の持つ「不確実性」に対して出来るだけ論理ベースで勝ちにこだわり、余裕があれば魅力的に立ち向かっていきたいと思います!