最強競馬ブログランキングへ

2020 宝塚記念;予想

2020 宝塚記念
阪神芝2200 18頭
稍重想定

 

【個別分析】
❶トーセンカンビーナ CM CL
ストレスと疲労があった中での前走の内容は良く頑張った方だと思う。使い詰めで重賞をポンポンと2つ使ってしまいここからの跳ねはあまり期待できない状態になってしまった。精神力を感じるディープ産駒で良い馬だと思うがあと一歩能力も足りていない。Sが表に出たガツガツしたタイプではなく、軽めの条件の中で鮮度とかリズムとかに乗せた時に精神力の補完もつけて走るタイプ。坂コースよりも平坦向き。Cっぽい評価はしているが優しい方のC系なので大幅短縮で多頭数の混戦の最内枠ではキツさを感じると思う。

 

ペルシアンナイト M(C)
この馬は最初にSが弱まってもうCも結構薄れてしまった。安田からの異端臨戦でスピードの活性を持って延長で向かってこれるというのはそれだけで面白い。ただ前走の負け方を見ても抵抗したくてももう出来ませんという感じでとにかく厳しい。個体として終わりかかっていると思っている。そういう馬をいくら人気が無いからといって表面的な臨戦だけでは評価しない。このメンバー相手に馬券内に入る力はもう無いと思う。

 

❸グローリーヴェイズ SM
多少Sに寄っているが基本的にはまとまり系のディープ産駒。鮮度を失ってきたディープなので休み明けがベストで今回はその意味で走れるタイミング。個体の能力に関してはフィエールマンよりは下で、国内G1で堂々と力勝負が出来るほどの能力は無いがそこそこのレベルにはあるというイメージ。香港ヴァーズの圧勝は1人気6着の凡走後で動けるタイミング、かつ初海外の鮮度ありきのもので相手関係もエリ女激走でお疲れのラッキーライラックしか相手がいなかったくらいなのでそこまで高いレベルではないと思っている。
休み明けなのでそこそこは走ってくると思うががっつり1着候補での評価は必要ないかなと思う。無理に消す要素もないので紐で押さえておく感じで。

 

❹アフリカンゴールド L
日経新春杯がかなり弱い。かなり軽い条件向きで今回は完全に逆質なので要らない。

 

❺サートゥルナーリア L(SC)
本質はLだと思うが意外とキツい所でも頑張れるタイプで結構しっかりしている。ダービーも秋天も場面としてはキツかったと思うが着順以上の踏ん張りは見せている。リスグラより先に動いて勝ちに出て行った有馬のパフォーマンスもかなり力強くて、単純なドLの馬ではなくちゃんと強い馬だなという印象。前走の勝ち方も2着以下の馬との能力差がかなりあったので、Lに振れていたらもっと派手な圧勝だったと思うがあそこの0.3差は必要以上に開放感を感じていた訳ではないという感じの勝ち方かなと思う。だとしても間隔が詰まっての大阪杯で内枠とかだったら流石に楽→苦を感じていたと思うが、今回は3ヶ月空いているのであまり連続した臨戦という感じではなくほぼフラットな状態で出てくると見て良いかなと思う。
かなりの苦を感じた秋天からの有馬は単純な苦→楽ではなく、差しに回ってプレッシャーから外れられたとはいえ、延長で体力を要求されるレース質の中で延長で下げる逆位置取りというのはそれはそれでキツかったと思う。そこで力強い走りを見せた馬がほぼフラットな状態で有馬と同じようなレース質の宝塚に出てくる。内枠に入ったのが若干気になるが個人的にはここはしっかり評価しておくべき馬かなと思う。この馬はただのLだけの馬ではないし、皆が思っているより強くて良い馬だと思う。

 

❻トーセンスーリヤ SM(C)
安定感があり良い精神構造もしている良い馬だと思うが突き抜ける能力は持っていないのでセカンドクラスのSC系というイメージ。2走前が条件戦の鮮度保有馬で唯一連勝で来ておりリズムもある。ただ前走の10人気1着というのは内容的にもいっぱいいっぱいの0.2差という感じでストレスは明確に抱えている。能力はセカンドクラスでストレスも抱えている。先行脚質の馬なのでこの場面で普通に前目でレースに参加してしまうと流石に苦しいと思う。人気が無い事も加味して格上げのここで少しでも楽を感じるには若干位置を下げたいが、そうなると逆位置取りを取ってしまう事になり、体力と底力を要求されるレース質で逆位置取りから突き抜けてくるほどのSはこの馬に感じない。面白い穴馬だと思うが馬券内というのは厳しいかなと思う。

 

ワグネリアン M
前走は福永の悪い所が見事に出て、 勝負所で置いていかれてしまい結果的にVラインで5着。乗り方は全然ダメだったがそもそもこの馬はもう完全にまとまってしまっていて自力でG1で連に絡む力はないと判断して良い。休み明けのタイミングで人気落ちも拾っていたのでタイミングとしては前走がベスト。能力の上限を明らかに見せている馬で、あっても展開破綻に乗じて3着を拾うかどうかというくらいのこの馬は評価しない。仮に3着に来たとしてもあぁそうですかというくらいで、この馬が3着か4着か5着かという所には興味がない。とにかく連に来る事は無いという分析。

 

❽レッドジェニアル SM
能力的にG1クラスではない馬。前走の鳴尾記念は良い走りだったがこの馬の能力から考えると結構な激走だったと思う。ダウンで差しに回る位置取りをしっかり掛けてほぼ完璧なパフォーマンスだったと思う。激走後の格上げになる今回は厳しい。

 

❾アドマイヤアルバ L
流石に弱い。

 

➓メイショウテンゲン SM体力
ステイヤーズS以降よくまとめている。体力が豊富なタイプでG2・G3クラスならそこそこはやれると思う。活性がない中での短縮でのG1というのは厳しい。

 

⓫ラッキーライラック CS(L) CM(S)
休み明けの中山記念をボヤッと取りこぼしてからの前走でグイッとパフォーマンスを上げるあたりが完全にC。ただカレンブーケドールのように純粋にC系の馬!という感じではなく、ある程度まとまった能力の中で現状は精神面が若干Cに寄っているというイメージ。Cだけでギチギチに勝負していくのではなく、瞬発力だったりSの跳ね感だったりを使いながら高パフォーマンスを出していく馬。そういう意味でもSの付加があるデムーロ(外国人)が乗っているというのはこの馬にとって大きい。事実石橋が降ろされてからパフォーマンスのレベルが一気に上がっている。
この馬は前走でしっかり跳ねて勝ち切っているので流れとして一旦完結している。クロノの秋華賞も同じであれは休み明け初戦だったがやる事を全て完璧にやっているのであれも完結の形。そこからもう一発持ってくるというのはよほどのC質とかかなりのSの付加(連チャンイメージ)が無いと厳しい。香港ヴァーズはキツい局面だったと思うがある程度の集中状態の中で初の海外という鮮度も使って頑張れたという形でポテ証明で良い。
今回は前走比でパフォーマンスは落とす方向で向かってくるが集中状態の中で能力でどこまでまとめられるかというイメージ。他に力強く走れる馬がいればその分着順を落とすイメージなので完全に消し!ではなく相対的な評価で良い。

 

⓬モズベッロ S(C)
この馬は結構強い。5走前の高雄特別からのグレイトフルSが楽→苦の条件でそこで馬体を減らしながら2頭の間を割って出てくる挙動を見せておりここがCっぽくて良い馬。そして日経新春杯でSを見せて圧勝。日経賞は凡走後で動けるタイミングだったミッキースワローとの併せ馬になり、勝ち切った後で斤量4キロ増、しっかり人気を背負っての2着で負けはしたがよく頑張ったと思う。最後は力が抜けてしまったが喰らいつこう喰らいつこうという姿勢が見えた。そして蓄積疲労、ストレスをしっかり抱えての前走春天は量系のレースでタメを作らないといけないレースで掛かり通しになってしまい、疲労ストレスを全て吐き出す形の凡走。
今回は短縮で重い所に来るという事でこの馬の本質寄りの場面。リズムを崩さない程度の良い感じの凡走後で短縮ショッカーという良いショックも使えるし、さらにかなりの人気落ちで開放感も感じられる。近走のパフォーマンス的に重い所でSっぽさを発揮する馬なので重→軽→重という出し入れも完璧で確実にパフォーマンスは上げてくるだろう。今回のメンバーの中で臨戦的に前走をしっかりフリに使えるのはこの馬だけ。これは評価するべき馬です。

 

⓭ダンビュライト L(S)
この馬は軽い条件でダウン休み明け逃げのようなオプションを使ってかなり楽な所でそれに乗っかってスイスイというタイプ。現状は苦に直面した時にどうこう出来るタイプの馬ではないので大幅短縮で多頭数で重い舞台のここでは厳しい。前走が去勢明けだったのでその影響で、、とかは考えても仕方がない。

 

⓮キセキ LC(S)
阪神大賞典で川田が焦ったのか動かしてしまった事によってリズムを崩した。前走はその影響で道中コントロール出来なくなっての暴走による凡走。一昨年の秋の東京3つからの有馬5着、そして昨年の大阪杯と宝塚の内容がかなり良くて能力がある事は間違いない。基本は何も考えず馬のリズムでスイスイと行かせれば体力のある先行馬なので大崩れはないタイプ。それなのに海外に行ったり、無理に馬を動かして変にこの馬のSを刺激してしまうと簡単にリズムを崩してしまう。それが凱旋門挑戦からここまでの流れ。
武豊という騎手は基本的には馬に変な刺激を与えるような乗り方をしないタイプで、馬の能力をそのまま伸びやかに出させるのでかなりこの馬と合っていると思う。前走は長距離で特にコントロールが必要な場面だったにも関わらず馬が2走前でSを刺激されて変なスイッチが入っていたために結果的に武豊でもコントロール出来なかった。今回は大幅短縮になるのであまり意識的にコントロールしようとせず馬に行きたいように行かせればちょうどいいペースで行ける可能性が高い。ここでも暴走してしまうようだとかなり重症だが2200mの距離だったら若干オーバーペース気味でも残せる体力と能力は持っている。現状は逃げなかったら楽→苦という次元ではなく無理なく折り合えるなら別に逃げなくても良いしとにかくこの馬のリズム・世界観で走らせてもらえれば復活はある。

 

⓯スティッフェリオ LC
近走充実しているのは間違いない。重い質の日経賞でかなり内容の濃いパフォーマンスを見せておりここで充実期の雰囲気がある。9人気3着で激走の形になったが前走の春天は延長でこの馬の本質である軽い所に人気薄でノンプレッシャーで来ていたので開放感がかなりあって反動が出なかった。しっかり前に行く位置取りを掛けて開放感の中で充実期の流れに乗せての高パフォーマンスでこれは説明出来る。
そして今回だが、充実期の中にはあると思うが本質寄りの軽い舞台だった前走でしっかりやる事をやってしまった後で短縮で重い所に来るというのは完全に楽→苦の臨戦。いくら充実期でもここは流石に苦しい。

 

⓰クロノジェネシス SC(量)
上がりのスピードの絶対値をクロノより持っておりCSっぽいタイプが単発的にSを使って跳ねた前走のラッキーライラックとの前走でこの馬は全く跳ねる要素がない中で個体能力と力強い精神力だけであそこまでしぶとく迫った。もう少し馬場が重くてラッキーの上がりスピードの優位性が消えていたら逆転もあったと思う。これまで何度も言っているが個体としてかなり高いレベルで能力があり、そこに補完で力強い精神力と量もある。とにかく強い。唯一の弱点は上がりのスピードに多分一定の限界がある事。
レース質が重くなる宝塚記念はこの馬にとってほぼベスト条件のG1だと思う。前走4人気2着で人気以上に走っているのと今回の枠以外は文句なし。同じように人気以上に走った秋華賞からのエリ女で着順を落としているがあれは勝ち切った後の反動と軽いレース質によるもので、今回は反動は若干あるかもしれないがレース質の方がドンピシャなのでエリ女の時よりは臨戦的に悪くないと思う。完全に完璧な臨戦ではない中でのこの人気なので◎は打ちづらいが個体についてはかなり評価している。

 

カデナ SL
前走の大阪杯はずっと最後方でレースに参加しておらず一切のプレッシャーがほぼない所からの一気の追い込みだったので単純に大阪杯で4着に来た馬という評価はしていない。この馬なりに充実している感じはあって前向きさも感じるがあくまでG3クラスの馬だと思うし、18頭になるので交わさないといけない馬が多くなり追い込んでくるのは単純に大変。これが前走1着にまで来ていたとしたら並の充実期ではなく破壊的なSの充実による連チャン期と見るがあくまで4着。プレッシャー外からの追い込みでコース取りも完璧でやれる事を全てやって4着。

 

⓲ブラストワンピース L量体力
大阪杯の4コーナーで捲っていく時は量!という感じで「ここから飲み込むぞおい〜」的な雰囲気だったが、クロノを相手にして意外と交わせないとなった時に完全にやめている。飲み込めないとなったら簡単に諦めてしまうL系の負け方。この時点でもうこの馬はG2大将という判断で良いと思う。有馬は交互のタイミングと鮮度で乗り切ったがG1で骨っぽいメンバーを相手にしてしまうとあっさり負ける。そしてその後のダウンで弱い相手に大威張りで「俺様はグランプリホースだぞ〜」と量を振りかざすイメージの馬。
有馬とAJCCで勝っているように適性的にここは向いていると思うし、2000mというスピード質の中距離から量系の2200mという距離へのバウンド延長もベスト。軽い凡走後で表面的な臨戦はかなり良く見えるが、がっつりG1のメンバー相手になり量が通用しないので厳しい個体評価でこれは評価を下げる。


【評価】
◎⓬モズベッロ
◯⓰クロノジェネシス
▲❺サートゥルナーリア
×❸グローリーヴェイズ
☆⓮キセキ

 

金曜日に投稿した記事で書きましたがレースの中心となるのは◯クロノと▲サートゥル。ただどちらも盤石の体制で頭!という感じでは無い。
そこで単の期待値を感じる馬という事で◎モズベッロと☆キセキですね。個体としてはどちらもかなり高い評価をしているのですが、臨戦の流れ的に信頼を置ける方のモズが12番人気、能力は十分で変われる局面である事はほぼ間違いないが依然丁半博打感が残ってしまうキセキが6番人気という事で信頼感でモズの方に本命を打ちました。この2頭の単勝で勝負したいレースですね。
×グローリーヴェイズはほぼノーコメントでとりあえず添えさせて頂く形で。
人気馬の精査をしっかりした結果、穴の単勝がある!という事でこの予想です。あと◎モズは単純にパフォーマンスを上げてくると思うので複勝代わりで印を打った馬へのワイドというのもしっかり考えています。