【個別分析】
①サリオス LS G2
大きな体力をSで駆動させているタイプで精神構造は悪くない。良質なG2格の体力LS。個人的に1番気になっているのは「差すエネルギー」(=S)が弱い事。体力と格の優位性を綺麗にレースで表現出来るタイプで、例えばここを軽く負けた後に京王杯で逃げたりするのが合っている。マイルでスーッと逃げた後の短縮になるここで自身よりS感が強い相手に対して後ろから差していこうというのが現状は難しいというイメージ。
②ナランフレグ LS G3
Sの駆動は力強いがこの脚質でG1を獲れるほど突き抜けてはいない。なんだかんだ言って体力の重さがある。フラットに見てメイケイエール、シャインガーネット、ジャンダルムを差し切れないというのは厳しい。前向きさはある状態なので揉みくちゃにならない限り突っ込んで来ると思うが大きな展開利があってやっと3くらいの能力イメージ。
③シャインガーネット M OP〜G3
様々な要素をバランス良く持っているがこじんまりしていて特徴が薄い。力強さもなく、強い相手向きではない。
④ライトオンキュー SL G3
G3級のパワーと体力とSというタイプで、精神面は大した事はない。前走はトップハンデ+大外の厳しい条件でも前向きさはキープ出来ており、精神的に終わっていない事を示しての再度休み明けの今回。2走前がちょうど1年前というレベルなのでフレッシュな状態と見て良い。内枠からある程度位置は取れると思うので前走よりは走りやすくなり、タフな馬場で逃げたりすると一発があってもおかしくない。
⑤レイハリア MS OP
力強さに欠ける。キーンランドは軽斤とリズムでなんとか押し切ったという内容。
鮮度とリズムを持っているのはかなり良いが最低でも前走連対で来て欲しい。前哨戦激走のストレスは鮮度でいくらでも消せる。どうしても力負け感が残り、今回も善戦はするがワンパンチ足りずのイメージ。馬券内に入るには他馬の凡走が必要条件になってしまう。OPの勝ち方もここで頭レベルで評価するには力強さに欠ける。
⑦レシステンシア CS G1
かなり良質な精神構造をしたCS系牝馬。Sの力強さに若干欠けるがLの保有が薄いのであえてCMとはせずCS判定。この馬の単発でのハイパフォーマンスは前走の香港スプリント・昨年の高松宮・桜花賞・阪神JFあたりで、どれも間隔を詰めた2,3戦目なのはC系らしさ故。Sとか量とかエネルギーで走るのではなく、精神で走る馬なので間隔を空けて馬体増で出てくるこのタイミングは嫌ってみて良い。
⑧ジャンダルム ML OP〜G3
追い込み4着でごまかしているが基本的に春雷とオーシャンSで自身より弱い馬相手に1着を獲るのがこの馬のベスト。このメンバーの中に入るとSの弱さが目立つ。
⑨ロータスランド LS G3
単調な緩いレースで脚質と体力を活かすタイプ。短縮のアップで味が出るタイプではない。やるなら逃げ。
⑩キルロード S OP〜G3
充実期と不振期を繰り返すS系。間隔を空けた前走がある程度前向きな内容だったので好調期の入り口と見ても良いが、格的に現状はG3がやっとというレベルなので逃げのようなカードは欲しい場面。間隔を詰めての叩き2戦目になるので逃げに期待する事自体は悪くない。
⑪クリノガウディー SL G3
S主導のタフな体力タイプ。Sの減退がキツくこのリズムは流石に厳しい。
⑫エイティーンガール LS G3
G3レベルの1200の前掛かりな展開をズバッと差すキャラ。直線が長いとはいえ中京で大外を回して差し切るには能力的に厳しい。交互だし短縮だしでタイミング自体は悪くないが、展開利があってもパンチが足りないと切るのが無難かな。この馬を強く買うには相当の展開破綻を前提にしないといけない。
⑬トゥラヴェスーラ S量 G2
弱い相手に対しては量的な側面も出せる馬だが本質は強いS。一定の馬質もあり、ピンパーというほど悪質ではない。前走から一段肉体面を研ぎ澄まし、精神面は連チャンのイメージという事でここもチャレンジャーとしての資質は持っている。
⑭ダイアトニック SM G1.5〜G1
S主導で精神力も体力もしっかりあって完成度が高い。前走の挙動もかなり前向きだったし無難にしっかりと走ってくるイメージ。短縮で軽く差しに回った時にこの馬は引き出しを持っている。
⑮ファストフォース L G3
体力を脚質で活かすタイプで、苦の状況に対抗するための精神構造は薄い。京阪杯のダウン逃げがこの馬にとってベストで、そこでの3着を上限に見て良い。同じオーシャンSからの連戦での逃げ跳ね期待ならこっちよりキルロード。
⑯ダイメイフジ LM OP
OPならまだなんとかというレベルだが、そのOPでも1200カテゴリーだとS不足が気になる。
⑰メイケイエール LS量 G3
前走は相手が小粒で、量とスケール感で飲み込むような内容。気性が悪いだけで個人的にS主導の雰囲気は感じておらず、牝馬らしくないが肉体と量で飲み込むタイプに見えている。SとCの弱いこの手のタイプが格上げで自身より強い相手とやるのは基本的に厳しい。
⑱グレナディアガーズ SCM G2〜G1
まだ全体像がはっきりと掴めていないのだがどうしてもC主導というのはしっくり来ない。C要素を持っているのは事実だと思うが、G1級のCの崇高さはない。現時点で見えているSの姿、1400への短縮で速い流れの中で緩めることなく運び、直線で前の馬を差そう差そうとするエネルギー感を素直に評価する。再短縮になるここはホップステップ的なイメージで前向きさをキープ出来ると見る。あとはどこまで届くか。
【評価】
◎ダイアトニック
◯グレナディアガーズ
ここでレシにしがみつくのはやめておきましょうという結論。
ダイアトニックの単複、グレナの単。馬連ワイドも一考。