【個別分析】
①ヤマニンゼスト LS
1勝クラスの勝ち上がり方は体力系らしい捲り圧勝。直後の藻岩山特別は交互のお休みっぽい挙動で凡走、馬体を絞っての神戸新聞杯激走まで込みで体力主体の交互駆動タイプという見方。神戸新聞杯のイン突きは精神力系の挙動というよりは能力差をごまかす狡い乗り方という印象。神戸で外を回して来たボルドグフーシュより現状の能力は1枚落ちるし、馬質もそこまで良いとは思わないが凡走後で交互質が効きそうなココは押さえておくのが無難。
②ヴェルトライゼンデ CM
精神力が強くて摩擦を苦にしないタイプで、馬群で脚をためて瞬発力で抜け出す形がベスト。個体能力や体力が膨大で相対的に抜けている訳ではないので外を回して体力で飲み込むような形になったオールカマーでは見せ場なく凡走。軽い凡走後の内枠替わりがベスト。
③ロバートソンキー LC(S)
基本構造としてはあくまで体力主体の差し馬だがアップ条件でも安定して脚を使えるように精神構造はしっかりとしている。スピードや活性化を問われない2200以上の体力カテゴリーの混戦で差し込んで来るタイプ。
④ハヤヤッコ SL
体力とパワーが豊富な重い差し馬。前走よりはタフ寄りの条件設定になるので場自体は悪くないが、ダートを使われていた硬い高齢馬が芝重賞で連続好走出来るのかどうかが疑問。函館記念激走後の札幌記念では明確に反動が出ている。今回は前走勝ち切った訳ではないのでまだ余力があると見る事も出来るが、本質的にはフラットな休み明けがベスト。
⑤モズナガレボシ LS
体力がある訳ではなく単純に個体として重い。2000以下の道悪で相対的な重さを活かすかダートか。
⑥ダンディズム SL
スタート後の出脚がかなり悪いがラストはある程度勢いを持って追い込んでいる。これで連続連対しているならかなりのS質と認められるが16着、10着だと流石に物足りない。面白い馬だと思うが現状は道悪が欲しい。
⑦プライドランド LM
ぼってりとした個体で中距離でキレるイメージは薄いので体力条件のOPなら格好つけられるかもしれない。
⑧ヴェローナシチー LM
体力主体のまとまり系。これと言った力強さのない個体で、体力なりになんとなく走っているというイメージなので他馬の破綻がないと勝ち切るのは厳しい。
⑨プリマヴィスタ LC
体力メインだが補完の精神力がしっかりあるので摩擦にも強い。肉体を突き動かす駆動がワンパンチ足りないので良馬場のスピード勝負では分が悪く、2200以上のタフな体力質の混戦の紐で、というタイプ。中京20からの延長頭数減はかなり合う。自力での差しではなくダラっとした雪崩れ込みでも間に合うように前走より位置を取る事が出来れば。
⑩キングオブドラゴン L
体力のみを求められるレースならそこそこやれそうだが現状は重賞ではその体力以外の要素が物足りない。道悪になったとしてもリズムが悪過ぎるし手を出し辛い。ダウンOP+稍重くらいがちょうど良さそう。
⑪イクスプロージョン LS
スピード対応も割と問題ないタイプだが悪く言えば中途半端。悪い馬ではないがOPが限界。
⑫プラダリア LM
秋の2戦、特に2人気でまとめられなかった神戸新聞杯の内容が良くない。完成度で勝負したいタイプなのでダウン戦で人気の立場でまとめられないのは辛い。ダービー5着の時点で一定の完成度は見せており、基本的にはそこからの上積みがほとんどないという判断で良い。このタイミングで一気に成長しているパターンに賭ける必要性はは感じない。
⑬アフリカンゴールド LC
着順が示している通り加齢によってエネルギー、S質の下降が見られる。体力と精神力を活かして前有利のズレた条件で逃げ粘る形が合う。好調だった昨年でもこのレースは5着に負けているように、同じ体力と言っても差しに寄りやすい条件。
⑭サンレイポケット LM
体力主体にぼんやりまとまっており常にワンパンチ足りない。立ち回り力よりもタフ差し適性の要求が高い場なので条件的に悪くはない。ただそれでも頭までは厳しい。ハイペースの外体力差しバイアスが掛かれば。
【評価】
◎ロバートソンキー
△ヤマニンゼスト
△ヴェルトライゼンデ
△プリマヴィスタ