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2020 東京優駿;予想

2020 東京優駿
東京芝2400 18頭

 

【個別分析】
❶サトノインプレッサ LM
前走は重い所からの高速東京替わりで短縮ペースアップも相まって全く位置を取れずに最後方から。馬に前向きさは見えたが内前残りのレースでもあったし結果的に1.2秒差の13着。初G1だったがほぼレースに参加できていないので鮮度は使っていないくらいのイメージでOK。
そもそもLっぽい馬というのは自身の許容量以上の所で無理して頑張ろうというタイプではなく、「あ、このくらいならいっちょやりましょうか」というようなイメージ。だからダウンというだけで前走比で相対的に楽に感じるので許容量の範囲に入りやすくなったりするし、外枠で揉まれないというのもひとつの大切な条件だったりする。
今回のこの馬だが、短縮だった前走で大きな苦を感じているので延長というだけで流れを楽に感じる。更に唯一のマイルからの臨戦になり異端性とスピードの活性も持っている。他の臨戦は1800の毎日杯稍重、2000の弥生賞が重、皐月は稍重という事でスピードの活性を持ってくる馬はほとんどいない。活性を持っての大きな異端、Lの許容範囲に入りやすい延長臨戦という事でほぼ完璧。タイプ的に内枠はあまり良くないが、活性の優位性を活かして位置を取って欲しいのでその分ではプラス。出していけば位置を取れると思う。ここまで揃ってレース質がこの馬の許容範囲に入る所までがスタートラインでそこからは能力でどこまでやれるか。強いかどうかは未知数だが強い可能性はこれまでの挙動で示しており頭まで可能性はある。馬単体として動けるだろうというのはこういう馬を買うときに大きな支えになる。

 

❷アルジャンナ LM
新馬戦の走りのイメージでは素質のある瞬発力タイプの通常ディープ産駒かなという印象。東スポ杯ではコントレイルには負けてしまったがある程度の形は示している。その後の2戦だが、きさらぎは重い京都の馬場で適性の差でコルテジアを捉えきれず、毎日杯は道悪で時計の掛かる勝負になってしまい瞬発力を活かせず。2つとも自身の100%のパフォーマンスで敗れたのではなく不完全燃焼の印象が強い。そこから皐月を使わずにダービー直行。ワーケアの次に間隔が空いており、これはディープの使い方としてはかなり良い。間隔を空けた事によって活力のある状態で軽い東京という舞台に初G1の鮮度を持ってこれるというのは単純に有利かなと思う。能力がどこまでかという問題はあるが、がっつりの人気落ちも拾えたしタイミングとしては評価して良い場面。

 

❸ワーケア L(S)量
2戦目までのパフォーマンスで見せているように瞬発力とトップスピードを持っているハーツクライ産駒で、S主導でパワー体力系のサリオスとは逆のタイプ。本質的にキツいベクトルだったホープフルの3着は立派で上2頭との差は説明出来るもの。弥生賞も得意ではないと思われる坂コースの重馬場でサトノフラッグに捲られて位置取りのアドバンテージを取られているので負けるのは仕方ない。ハーツクライ産駒らしく出足は遅いタイプだと思うので短縮で位置を取れなくなると厳しい。延長で緩んだ流れの中で好位置を取って、ディープ産駒のような上がり特化の馬に対して位置取りのアドバンテージを取りながら自身の軽い上がりで勝負したいという馬だと思う。
皐月賞をパスしてダービーに直行で来るのは様々な要因からとても良い臨戦で、東京2400への延長というのもかなり良い。皐月を使っていない分リフレッシュ状態にあると思うので活性面の不安は若干クリアされており位置を取れる可能性がある。強い先行を打つサリオスの後ろあたりで出来るだけ脚をためて、サリオスがお疲れになった所でギアチェンジをして差すというのが今回の理想的な形かな。

 

❹レクセランス LM(C)
緩いレースの経験しかなかった状態での前走でやっとしっかりしたレースの経験は出来た。前走は追走も出来ていない。中山→東京替わりで楽に感じる可能性はあるがまだ馬自体が緩いし厳しいかな。

 

❺コントレイル SM
前走休み明けでしっかり走って強いサリオスをしっかり倒しての2戦目になるので、出せるパフォーマンスとしては落とす方向で見て良いと思う。強い馬が90%くらいの走りをして来て、それに勝てる可能性のある馬がどれくらいいるか?という見方。個体としては動きづらくなるベクトルで向かって来ていて、そこに来て圧倒的人気でしっかり勝ち切れるほど強いか?という点で疑問を感じている。鮮度も使って来たのでしっかり薄れてきており、ここは期待値は低いと思うが。

 

❻ヴェルトライゼンデ SM(C)
前走は外枠から上手いこと馬群に取り込んだが直線で伸びない内に行ってしまい最後は垂れてしまった。前走の負けは酌量の余地があるし、ホープフルの2着が強いのでこの馬に対する判断が難しい。初のがっつり人気落ちを拾って今度は内枠からある程度位置を取って体力としぶとさを活かす競馬をすれば、サリオスがお疲れの所をスッと差すチームとしての資格はあるかな。前走の負けでここまで嫌われるのであれば今回までは買っても良いと思う。

 

ブラックホール CS
良い馬だがスピードが足りないので毎回後方からになってしまう。重めの所の混戦だけれど頭数はあまり多くない方が良いというイメージ。

 

❽ビターエンダー SL
皐月賞でしっかり弾かれてからのダウンでしっかり走ってしまった形。東京2000のスピードレースに対応したのは良いのだがここで格上げでもう一発というのは普通に考えたら厳しい。軽い方に適性があるとしたら、皐月から直行で逃げというパターンなら良かったかな。

 

ダーリントンホール SM体力
スピードのある馬ではなく体力側だと思う。道悪だった共同通信杯で活性を問われず体力でねじ込む事が出来た程度のイメージ。前走馬体を減らしたのは単純に良くなくて、馬体を戻して延長で位置を取って体力勝負に持ち込めば可能性はある。今の東京はスピードだけでは乗り切れない馬場である程度のタフさの要求はあるのでその点では適性はある。ただ自力で動ける状態ではないので雪崩れ込みであり得るかもというイメージ。

 

➓コルテジア (SC) SM
セカンドクラスのSC系のイメージ。前走内から抜け出てこようとする姿は精神力をしっかり感じるもので悪くない。外差しのレースの内だったのでキツかったと思うがよく頑張っていた。破壊的なSとか全てを乗り越えるCを持っている訳ではないので、ある程度位置を取って自身で頑張れる範囲の中で精神力を活かして粘り込みたいタイプ。延長で素直に位置を取って持続質の流れの中でC質を活かして、、というイメージでM的に評価されていそうだが、基本的に重くて基礎スピードを持っているタイプではないので東京で淡々と流れると延長だとしてもそもそも追走が厳しい可能性がある。良い馬だと思うがここで評価するにはスピードの証明がやはり無さすぎる。活性を持った状態でもないと思うし。

 

ガロアクリーク SL SM
スプリングSで馬体を絞って6人気1着をした後の前走で垂れずに追い込んで来たのは立派。連チャンではないと思うが多少充実感を感じる。上2頭は休み明けで全開だったのでまあ良いとして、普通に前哨戦を使ってきた馬の中でしっかり最先着しておりここはある程度能力を評価しておいた方が良いと思う。
6人気1着、8人気3着からの今回は基本的には厳しいと思うが、血統で嫌われているのか今回更に人気が落ちているのはこの馬にとって良い。プレッシャー外からの追い込みというキャラにぴったり当てはまる感じ。東京での新馬戦のパフォーマンスが良いので東京替わりで楽に感じる可能性もある。これはギリギリ押さえてもいいかもしれないが条件は多い。肉体的に走れる状態である事、あと精神的に前向きさをキープできている事。そして展開の恩恵。これらが揃って3着あるかというイメージかな。自力でコントレイルより上という事はないと思うのでそこは忘れないようにしたい。

 

⓬サリオス SC体力
基本の部分に体力がしっかりあってそれをSで駆動させているタイプ。先行力があるので持続質の流れにも持っていきやすいし、短縮以外では安定すると思う。前走もサウジでも横の馬に併せに行きたがる所を見せてているがこれは去年の皐月賞のサートゥルのようにキツくて仕方なく併せているというよりは、精神力がしっかりあるので併せることによって自身の闘争心に火をつけているようなイメージ。強い先行力とそれを下から支える体力、そしてコントロールされた良質なSと強いC、かなりバランスが取れた良い馬。
2400の距離は個人的には問題ないと思う。どちらかと言うとスローで流れて瞬発力戦になって上がり33秒台前半を求められるようなパターンの方がキツいと思うので普通に先行して力強く持続質戦に持ち込めばこの馬のパフォーマンスは出せると思う。先行馬で毎回人気になるので基本的には圧力的に常にキツい立ち位置にいる。ただ今回はコントレイルがある程度後ろで構えると思うのでレースの比重が後ろに寄り、前にいるこの馬としては走りやすい。前走はそれでコントレイルにしっかり差し切られてしまったが今回は相手が万全の状態ではなく自身でパフォーマンスを落とす可能性があるので、先週のオークスのように持続質の流れで前で力強いウイン2頭が残ったような感じがあり得る。デアリングタクトがコントレイルで、今回は差し込んで来ないというパターン。

 

⓭ディープボンド LS(C)体力
ズブい体力タイプでアザレア賞からの短縮皐月賞は完全にキツい局面。皐月で苦を味わってからの延長非根幹少頭数の前走は完全に走りやすいベクトルだった。そこでマンオブスピリットとしっかり併せ馬でしっかり激走の形になっているので今回はストレス疲労ともにピークで厳しいと見て良い。可能性は逃げだけ。

 

⓮マイラプソディ L量
基本的に弱くてS質とC質が決定的に足りない。やるなら逃げだけ。

 

⓯サトノフラッグ LM
弥生賞を楽に勝った後の前走で、臨戦としては苦だった中でしっかり4コーナーで動いてある程度の形を示しつつなんとか5着にまとめた。ここでなにも出来ずに8着とかだと弱いという事になるが、自分で動いて尚且つ掲示板に残したというはある程度のポテンシャルの証明として見て良い。弥生賞の2人気1着もある程度のポテ証明で見れる。
臨戦としては皐月で苦を味わってからの東京替わり、外枠替わりで楽になるのだが、この馬のポテンシャルが「ある程度」のレベルにしか無いというのがポイントかなと思う。3着に来る資格は持っていると思うが苦→楽という要素だけで前走のコントレイル、サリオスとの差を埋められるかは微妙。2走続けて動いて捲っているので脚質のマンネリ的にも今回は出来るだけ我慢して直線の最後に賭けた方が良いと思うが、武豊がダービーという舞台で人気馬の乗り方で普通に乗ってしまうと馬が応えられないと思うが。

 

⓰マンオブスピリット M
あんまりSが突出したタイプには見えない。ある程度しっかりした精神構造とまとまり感という感じ。好リズムからの一気の人気落ちというのは面白いが、活性がなく位置を取れないと思う。位置を取れないので複数の馬を差すという意味でひとまず少頭数でないと厳しい。

 

⓱ヴァルコス SM
ズブい体力タイプでしょう。これは厳しい。能力的にも前走が限界。

 

⓲ウインカーネリアン SL
前走よく頑張ったと思うが基本的に能力は足りていないと思っている。不安定なタイプだが良いS質は持っているのでハマれば激走というタイプだと思う。道悪の弥生賞で苦を味わってからのダウン戦で圧勝したリズムを持っての前走皐月賞が一時的な連チャンでの激走のイメージ。がっつり連チャンでここも来ますよ!というほどの挙動でもなかったのでここは反動でしっかり崩れるというイメージでいいと思う。ただがっつり人気がないので無理して切らなくても良い。ハマった時の跳ねはある馬なので常にケアは必要。


【予想】
◎❸ワーケア
◯❷アルジャンナ
▲❶サトノインプレッサ
△⓬サリオス
△❺コントレイル
×❻ヴェルトライゼンデ

×⓯サトノフラッグ

「動ける強い馬を買う」というのを意識しています。まずコントレイルは強いけれど前走よりは動けない方向。サリオスも同様。そうなってくるとフラットな場でガチで勝負したら足りていない馬でもある程度の能力と跳ねる要素さえあれば「動ける」という強みの恩恵を最大限に受けて2頭の上にまで来れるのでは無いかというイメージです。
◎ワーケアと◯アルジャンナはどちらも皐月をパスしてここに直行という事で動けるタイミングと見ました。ホープフル、きさらぎ、共同通信、弥生、毎日杯、皐月、京都新聞杯とどれも重かったので、ここまで結果を出せなかったこの2頭が軽い寄りの舞台でいきなりスコーンと跳ねられるという要素も持っているという事でほぼ差のない上位評価です。
▲サトノインプレッサはそれとはまた別で唯一のマイル臨戦でスピードの活性を持っているというのが動けるだろうという根拠になっています。これも本質的に軽い方が良い可能性が十分あるのでその跳ねの期待も込みです。ただ不安もそれなりにあるのでちょっと下げて一応3番手。
△サリオスと△コントレイルの序列の差は主に位置取りですね。サリオスの方は仮にやや動けないタイミングだとしても80〜90%のパフォーマンスで前を潰してしまえるくらいの能力はあるのであとは後ろがモタついて襲いかかって来なければそのまま残ってしまうというイメージで安定感はありそうかなと見ています。一方コントレイルは中団やや後ろに構えていてなおかつ自身が動けなかった(80〜90%のパフォーマンスだった)場合、先週のデアリングタクトのように全ての馬を飲み込めるか?と疑ってこの位置に置きました。あくまでディープ産駒の枠の中にいる馬だと思うので規格外に強いというイメージはあまり持っていません。
最後に×ヴェルトライゼンデと×サトノフラッグは1着の感じはしないけれど2〜3着ならやれても良いだろうという事で最後に拾いました。皐月で負けたチームの中では敗因がしっかりあるのでギリギリで。