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2020 皐月賞;予想

2020.4.19 皐月賞
中山芝2000 18頭
土曜に大雨だったがある程度乾いて稍重想定。

 

【個別分析】
❶コントレイル LM(S)
本質は軽い方だと思う。オール1番人気で全て圧勝してきているのは事実で、前走福永が乗ってもまとまりっぽくならずにしっかり前向きに走っているので馬自身の精神的な前向きさというのはあると思う。ただ鮮度を綺麗に2発使っての多頭数内枠の道悪で混戦という臨戦になり今回はごまかしの効かない本質を求められる事になる。ここも勝たれるようだと単純に強いという事だと思うが個人的には違うと思うかな。サリオスから圧を受けて体力寄りの激戦の中で本質を問われると流石にキツくなると思う。ディープらしく軽さとスピードで押し切れればそれは別だけれど今回はそうはならないと思う。

 

❷レクセランス LM
ゴール前の挙動はグイグイ感と精神力を感じるもので良い雰囲気はある。ただレースがグッと動いた時に置いていかれる所が気になる。まだ成長の途上で全体的に緩い印象。デビューから全て少頭数で経験値も足りない。馬自体も緩いし臨戦も緩い。異端寄りの短縮になりレース質的に短縮は効きそうだがこういう鈍臭いタイプの短縮は爆発力の付加よりも遅刻に繋がる。内枠で揉まれるだろうし直線に向いた時点で勝負にならない位置にいると思う。あとはそこからどこまで自身の前向きさと精神力で来れるか。この臨戦だと経験値的に激戦は良くないけれど道悪でバラけて消耗質になるのは1発に賭けるという意味では可能性はある。人気落ちも良いけれどそもそも現状は皐月賞という舞台で勝負になる馬質では無いと思う。

 

❸コルテジア SC
セカンドクラスのSC系というイメージ。パワータイプである程度精神力の補完もあるのでそこまで強くないレベルの混戦質でというタイプだと思う。今回がっつり格が上がるのはこういう馬にとっては基本的に厳しい。ただ道悪で中山替わりで坂コースとなると逃げてショックを付加しつつパワー質に持ち込めば可能性はある。

 

❹テンピン SL体力
体力と持続質のタイプ。Sの強い逃げを打てる訳でもなさそうなのでG1となるとパンチ力に欠ける。

 

❺サトノフラッグ M(S)
デビューから4戦続けて2000mで前走は同舞台のステップレースである弥生賞でしかも道悪。2走前から今回まで3戦続けての中山2000。多様性とか緩急のない窮屈な臨戦で活性がある臨戦ではない。前走で鮮度も使っており、かなり明確に馬自身ストレスを感じていると思うので今回プラスとなる要素はほぼ無い。
前走の3コーナーから動いていく姿にオーラを感じていたがこれはこの馬が持っている多少の重さによるもの。あくまで本質は普通の足の速い軽いディープなのだがそこに重さを備えているというイメージ。今回しっかり人気を背負っているしルメールという事もあってある程度レースに参加してしまうと思う。そうなるとサリオス中心の重いレースの中にこの馬の重さの要素が中途半端にフィットしてしまって展開の利とか圧力の外からという恩恵は預かり辛いかなと思う。そうなるとただ明確に反動が出る事になると思う。あとはそれに馬がどれだけ耐えるか。自身で突き抜けてくるほど強くはないが3着ならあるかもというイメージ。後ろで溜めてレースを見られると(来そうという意味で)ちょっと怖い。

 

❻ディープボンド 体力LS
ズブい体力タイプ。2000→2400という流れの緩む臨戦はこういう馬に取ってズブさをごまかせてベスト。それでも勝てないのだからまだSが弱くて自身の体力を駆動させられていないという事だと思う。今回は短縮で激戦で差しに回るとしてもグッと気合の入ったSは欲しいのでこれは厳しい。

 

❼サリオス SC(量)体力
豊富な体力をSと精神的な前向きさでしっかり動かせるタイプ。経験が薄かった状態での朝日杯がスプリント戦くらいのペースで普通ならかなりキツさを感じたはず。ここで一瞬もへこたれずに前向きさを保って伸び続けたのは立派。サウジも朝日杯も圧倒的な1番人気でそれにしっかり応えており、基本的に人気で迎え打つ立場よりも強い相手に立ち向かうというハーツクライ産駒の特徴的に評価の対象になる。マイルしか走っていないが前走の体力満点の姿を見る限りは距離は伸びても大丈夫そうに見えるのでそこも突きづらい。現状はマイナス点がない。この馬がある程度位置を取って普通に走れば朝日杯のように体力質に持ち込むと思うので前の方の中途半端な馬は耐えられない。あとはいくら体力があるとは言え休み明けでいきなりのがっつり多頭数の道悪の中山2000mでのG1というのを能力でこなせるかどうか。人気馬の中では安定するし強ければ頭まであるというイメージで見ておく。

 

❽ウインカーネリアン SL
向いているベクトルだった弥生賞でがっつり負けた後のダウンでグッとパフォーマンスを上げている。自身の許容範囲の中でしか頑張れないLっぽい部分が基本としてありつつそこにSがしっかり補完であるイメージ。ダウンで楽を感じつつSのショックとかでガツンと走ってその次はヘロっと垂れてしまうという交互質タイプかな。前走の走りがLでダウンに反応して楽をしてスーッと勝ったというだけではなく明らかにSへの依存がある。Sは感じる走りだったが2走前からのこういう挙動だと連チャンというよりはSの不安定さによる交互。あと能力レベルとしても、逃げてフルの能力を出せた芙蓉Sオーソリティに突き放されてしまっているのでここでは足りていない。

 

ブラックホール CS
良い精神力を持っているのだが体力がまだ物足りない。そんな馬が前走後方からサトノフラッグより外を回す大味な競馬で最後は体力切れ。内をロスなく回って体力を補完しつつギシギシ併せていけばオーソリティはもちろんワーケアまで交わせるくらいのイメージで良いと思う。札幌2歳の内容がやっぱり良くてCSとかSCタイプの良い馬。前走で休み明けを1つ使って格上げで激戦というのは良い臨戦。道悪で体力の要求はあるはずなので前走と同じように外を回したら体力切れになるが内にこだわれば直線では多少バラけると思うしC質を活かしてしぶとく走れる局面。前走中途半端に人気して捲って動いたのが苦だったので今回人気落ちで完全ノンプレッシャーで後方で溜めての差しとなると解放感はある。ヴェルトライゼンテが精神力と体力でどっしりというタイプだとしたらこっちは逆でカツカツした純粋な精神力系。

 

アメリカンシード SM
前走は明らかにアドマイヤビルゴをマークした乗り方で流石にキレ負けしてしまい、逃げ馬も残してしまったという内容。寧ろ自身のSを活かして逃げ馬と一緒に攻めていけば勝ち馬とあそこまで差はつかなかったと思う。前走で仕方なく残してしまった逃げ馬を除けばこれまでキレのディープ産駒にしか負けていない。今回道悪の中山というのは本質で勝負出来る舞台。逃げられなくても良いが他馬に合わせる事なく自身のSのリズムを掴んで厳しく強く先行すれば道悪のパワー質も味方にしてこの馬なりに好走出来ると思う。人気も全然ないので離して行けば無視されると思う。ただ変に溜めて後ろを引きつけてしまうと流石に強い人気馬達の圧が襲ってくるので残念ながら潰されてしまう。

 

⓫クリスタルブラック S(C)
結構Sが強く出ているタイプ。ここまでの2戦はどちらも馬をコントロール出来ている感じではなく、ジョッキーはほぼ何もしていないのに直線に入ってから馬が自身のSだけで持ってきているというイメージ。前走なんかは完全にスカイグルーヴがモノにするレースだったのにこの馬が一頭だけ別次元の走りで勝ってしまった。良いS質と個体の能力が大きくあるイメージで多分かなり強い。重さもあるので延長ダービーで量を求められると空回りしそうなタイプだが今回の舞台なら1発があってもおかしくない。外人が乗ったらかなり期待できるが今回もここまでと同じ鞍上なので、ジョッキーの腕でこのレースの相対性の中で能力を発揮してくるというよりは馬自身の能力と前向きさだけでどこまで突っ込んでこれるかというイメージで見ておけば良いと思う。人気馬が前でがっつりやり合ってバテた所を後ろから一気に爆発させて強襲したら頭まである。

 

⓬マイラプソディ L体力量
力強さとかS質はあまり無くて量と体力でどこまで飲めるかというタイプの馬。京都2歳も勝ちはしたものの4コーナーの勝負所でミヤマザクラに一瞬置いていかれているようにやはり機動力は弱い。ミヤマザクラ自体もディープとはいえ重めのタイプで、そのミヤマザクラを相手にしても鈍臭さが見えてしまうというのは結構鈍臭い。前走の共同通信杯は少頭数の道悪で外から一気に飲めても良いタイミングだと思っていたがここでもパッとしない走りだった。個人的に気になったのは体力を駆動させるSが弱い感じ。個人的に好きなハーツクライ産駒らしい良い雰囲気は持っていて量と体力は豊富そう。ただその土台を突き動かしていく推進力をあまり感じない。
スピード質の皐月賞だと明らかに遅刻で厳しいのだが今回は道悪で体力を活かせる場にはなる。そして今回かなり良いのは過去4走全て1番人気からの人気急落。これは動きやすくなる大きな要素。プレッシャーから外れて外目をスムーズに武豊にリードしてもらえればこの馬の体力は最大限活かせると思う。動けるタイミングだとは思うのでグワーッと差してくる絵は想像出来るがどこまで来れるか。

 

ダーリントンホール 体力(SC)
体力主導でサリオスと似たタイプだがS質と個体が持っている絶対的なスピードが足りない。前走併せ馬で競り勝った所とか札幌2歳で内から出てきた所とかで精神力がある挙動は見せているが現状はまだセカンドクラスかな。前走2着のビターエンダーもそんなに大した事なさそうだし。レベルを下げて体力を活かせる所で。

 

⓮キメラヴェリテ SL体力
自身のSのリズムさえ掴めればなんでも大丈夫というタイプ。前走はこの馬なりに一定のペースを保ってSのリズムで良い感じで運べたのでほぼほぼベストパフォーマンス。普通に考えたら芝替わり+逃げの位置取りのダブルショックでの好走なので今回は反動のターンと見られるが、普通の感覚で反動でみたいなのはこの馬には通用しないかなと思う。最初に言った通りSのリズムで行ければ何でもありの馬だと思っている。揉まれたくないのでスタート後にしっかりムチを打って出していける外枠は良くて、今回も全然人気が無いのでその中で離して逃げれば無視される。そうなると前走と同じくらいのパフォーマンスは出せて、離れた後ろで重い馬場でコントレイルとかサリオスがやり合って消耗質の激戦になって皆が疲れてもこの馬は前でスイスイという状況になると想定している。激走後ではあるが目標にすらされないのである程度解放感を持って気分良く走れると思う。前走ダートからの芝替わりで高速決着のレースで対応したとは言わないが2着を確保したのは個体として面白いし、そこからダートで体力満点の走りを見せていた感じとパワー寄りっぽいキズナ産駒の特徴的に本質で向いていそうな重たい舞台に来てよりパワー体力全開という可能性も感じる。前走の肉体的な反動(馬体重大幅減)だけ注意。

 

⓯ラインベック M
東スポ杯でもホープフルでもパフォーマンスが物足りずもう底を見せている。賞金的に問題ないのであれば今回に向けては前走の若駒Sを使うのも無駄遣いだし。その前走のパフォーマンスも全く評価出来るものではない。これは要らない。

 

ガロアクリーク SL
前走短縮で結構グイグイ感のある走りをしていたけれど水仙賞の負け方が物足りない感じでまだどういう馬か掴み切れていない。距離とも取れるがやっぱりちょっと単純に物足りなく見えている。とりあえず今回は前走でがっつり馬体絞っての激走後になるので基本的にはキツいと見ておいて良いかな。人気になっていないのでプレッシャーを受けず、ストレスの影響が表面化しない可能性はあるが体力的な反動が普通にある。

 

⓱ヴェルトライゼンデ CM
体力パワー寄りで精神力もしっかりあるタイプだが母方の影響かちょっとまとまっている。経験値が少ない状態で格上げで迎えたG1ホープフルで怯まず高いパフォーマンスを出せるあたりが精神力の強さあってのもの。Cっぽいとなると前走の休み明けダウン1倍代の条件は取りこぼす場面。それでもある程度まとまっているので安定感は示している。
今回は前哨戦で軽い凡走からの格上げになり、なにより良いのが3強の陰に完全に隠れられる事。一気にプレッシャーから解放されてこれは走りやすい。体力パワータイプというのも今回の舞台にぴったりだし、人気で前受けするコントレイルとサリオスを見て走れば最後向こうがバテた所を外から交わすというイメージでいける。

 

⓲ビターエンダー SM(C)
京成杯とかは投げても良いタイミングだったけれど前向きさを保って伸びてきていた。前走も負けはしたもののびっしりやり合ってしぶとく粘っていた。オルフェ産駒にしてはしぶとさの供給によって安定感がある。軽い所より重い所向き。まとまっている分跳ねるような挙動は無くワンパンチ足りない馬で、なおかつ前走スムーズに競馬しつつのゴール前びっしりなので反動がありそう。


【予想】
◎⓮キメラヴェリテ
◯⓫クリスタルブラック
▲⓱ヴェルトライゼンデ
△❼サリオス

 

結構馬場が回復しそうだなと思っています。それでも多少は道悪が残ると思うので稍重程度でパワーの要求はある。多頭数のG1で重めの馬場で人気馬がある程度前目の位置でガシガシやり合う事によって結構な激戦になると想定しました。そうなるとコントレイルとサトノフラッグはあくまでディープ産駒で本質の部分で重さとかしぶとさよりは完成度とスピードの優位性で勝負したいタイプなので、今回の条件で激戦で本質むき出しのレースになるとやっぱりキツいかなと。
そうなると体力タイプのサリオスがある程度レースの中心になると想定します。ただそのサリオスも道悪の激戦での体力条件で、コントレイルとかサトノのように倒さなければいけない相手もいると。それらを全てぶっちぎって頭までかとなると若干怪しい。
そこでよくあるパターンですが人気馬達の激戦が終わった所を一気にSの強い差し馬が強襲というパターンで◯クリスタルブラック。この馬はポテンシャルも十分だと思いますし重い条件も合っていると思うので安定して突っ込んでくるイメージで評価しました。
Sの爆発力で自身でドカンのクリスタルブラックに対して、▲ヴェルトライゼンデは人気馬の激戦のすぐ後ろで影を潜めて最後にちょい差しで漁夫の利を狙うパターン。しっかり前哨戦を使ってレースへの慣らしが出来ている状態なのでぶっつけで来る人気馬達よりは今回の激戦にもスムーズに入れて、尚且つ人気落ちでかなり動きやすい局面。外枠は気になりましたが逆に位置を取れないで激戦にも入らず差しに回ってもらった方が良いのでまあ悪くないかなと。Cっぽさはありますがどちらかと言うとC要素もあるまとまり系の人気落ちで評価しています。
そして△サリオスはレースの中心的存在という事でこの位置で評価。
多分ここまでが自分の中である程度まともなレース展望という感じで週半ばの段階でほぼこの予想かなと見ていました。
ただそこで見つけたのが◎キメラヴェリテ。この間の高松宮記念のモズスーパーフレアと同じイメージで、人気薄の逃げ馬がSのリズムでスイスイ行って後続は消耗質の激戦で展開破綻を起こして前が逃げ残りというイメージです。体力はあるので強気に攻めて4コーナー時点でそこそこ長いリードを保つ乗り方をしてくれればレースの圧力がこの馬の所まで届かないと見て逃げ残れると想定しました。一般的なMの法則だと無理めな想定かもしれませんが自分の中ではかなり論理的にストーリーを作る事が出来たので自信の本命です。
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