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有馬記念;回顧

2019.12.22 有馬記念
中山芝2500 16頭
2.30.5(37.6) ハイペース
アエロリットの大逃げで1000m通過は58.5。かなりのハイペースで最終3コーナーから捕まえにいった先行勢は総崩れで差し・追い込み決着。

 

1着;リスグラシュー SC強
道中はインでジッとしており体力の消費はギリギリまで抑えられた。そして最後の直線に向いた所でロスなくコースを確保してあとは追い出すだけというレース運びで完璧な乗り方だった。馬が自分からしっかり動いておりかなり精神的に充実しているような雰囲気で、かなりグイグイ感もあった。強過ぎて笑えないレベルだったがこの馬の強さを宝塚記念◎、有馬記念◎でしっかり評価出来た事は個人的に嬉しかったです。引退がもったいないくらい本当に強くて良い馬になりましたね。お疲れ様!

 

2着;サートゥルナーリア L(SC)
前走の秋天で苦を味わいながらも直線でかなり頑張っていた所に見えていた個体の強さが出た感じですね。リスグラ以外の上位陣はキセキを除いてほぼ同じような内容だったのでここでの2着は単純なポテ証明という事でいいと思う。前走しっかり凡走していた事によってストレス・疲労はほとんど無く、しかも先行してレースにしっかり入って良い意味で苦しい経験をしていたので今回の2500のハイペースでもギャップを感じないで走れたのかなと思う。延長でも爆発力を出せるように位置を下げる騎乗は完璧だったし馬もしっかり強さを示した。神戸新聞杯のL的な圧勝の反面、前走見せたようなしっかりした強さもあって良い馬だなと思った。来年はこの馬が中心になっていきそうな雰囲気を感じた。

 

3着;ワールドプレミア LM
これは武豊の流石の騎乗。馬に対しては強さは感じないけれどかと言ってわざわざ消すような臨戦では無かったのでしっかり印も打って一応押さえていました。個人的に通常通りの軽い鮮度依存タイプのディープ産駒とはちょっと違うような雰囲気も感じていたので今後も見ていきたい。今回の3着はレース質と着拾いの乗り方がマッチしてのものなのでそこまで評価はしていない。G1で今後1人気1着をしていくタイプとも思えないが、強さが見えないからといって無闇に消していくのは危険かなと思っている。

 

4着;フィエールマン M(C)
凱旋門賞の大敗でリズムを崩すと見ていたがしっかり強さは示した。アーモンドアイだけを見た騎乗で一緒にコーナーで動いていた分ちょっとキツくて最後はワールドプレミアに差されてしまったようなイメージ。アーモンドアイより体力がある分崩れなかった。菊花賞とか春天で走っており、今回の結果もあるので体力があるとなりがちだがこれはM界隈で散々言われている通りそういう事では無いかなと思う。そこそこは体力があるけれどやはりあくまでまとまりディープの雰囲気。精神力もあって高いレベルでまとまっており、そこそこの体力も軽さもある。これは来年も崩れづらいですかね。休み明けのCのボヤけくらいが攻めどころ。

 

5着;キセキ 体力LC
出遅れて後方からのレースだったが徐々に位置を上げており最後もそのまま伸びてきている。体力はやはり豊富でずっと動きっぱなしのレースで最後まで垂れなかった。これは出遅れずに3〜4番手で先行出来ていればハイペースに巻き込まれても崩れずに馬券内まであったかもと思える走りだった。前走の大敗からもしっかり巻き返しているしこれは来年も期待出来る。体力優勢の先行馬なので基本的には安定しており、そこに昨秋見せたようにスピードの対応力もあるのでほぼ条件不問と言ってもいいくらい。

 

6着;シュヴァルグラン SM
最後方からのチームで最後は伸びてきているがどうしてもSが薄れておりまとまっている分破壊力は無かった。リスグラと対照的で能力が下降していきながらの引退で少し寂しさはあったけれどG1も勝てたし競争馬生活としては良かったんじゃないでしょうか。お疲れ様でした。

 

7着;レイデオロ LM
出遅れて後方から。いつも通りまとまりの先行競馬をしていたらもっと負けていたかなと思う。やはりオールカマーで負けた時点で能力的にキツかったですね。お疲れ様でした。

 

8着;ヴェロックス SC
これが残念でしたね。自分も対抗で評価していました。最後の手応えが悪く、ハイペースの2500でアーモンドアイと同じように体力を削がれたような感じに見えた。神戸新聞杯が緩いレース、菊花賞も緩いレースでどちらも本質的にしっかり走れていないのでストレス・疲労が抑えられてはいたが一応馬券内に来ていた事で多少は抱えていた。その状態で短縮でハイペースになり一気にレース質がキツくなったため流石にダメだったというような見方でいます。一見良いと思っていた臨戦でしたが一気に本質の場面に向かってくるギャップがキツかったという事ですかね。逆ベクトルなら話は全く違うと思います。きついレースばかりしていたLっぽい馬が一気にダウン少頭数でガラリと変わるようなパターン。これからは混戦質寄りの馬に関してはレース質のギャップについては考慮していきたいと感じました。Cっぽいから激戦で買う!みたいな表面的なMの法則だと落とし穴があるなと学びました。MIOさんのローテ論の話はとても参考になります。

 

9着;アーモンドアイ L(SC)
スピードタイプの馬で、今回はそのスピードを活かせるようなレースでは無かった。この負けで体力面の弱さは見せてくれたがこれで「弱い」という結論にはしなくていいと思う。一応3〜4コーナーで自分から動いて捕まえに行っているし酌量の余地はある。全く違う適性を求められる舞台だったし今回は仕方なかったかなと思う。安田記念で見せた短縮でスピードを活かしきれない場面での弱点、そして今回見せた単純な体力面の弱点。これでこの馬の強さと弱さははっきりしたかなと思うので今後は的確に評価していきたいと思う。香港を回避した体調面での影響とかは分からない部分なので無視する。

 

10着;エタリオウ L体力
ハイペースを先行でキツかったとは思いますが今のこの馬のSが足りない状態だとこの感じですね。体力はあるタイプだったはずなのでもう少しまとめられてもおかしくないですが精神的・肉体的に走れる状態ではないという事でしょう。今の状態だとどんな条件でも期待値が限りなく低いですね。

 

11着;アルアイン CM
大阪杯を勝った後の宝塚4着がかなり強くてそこがこの馬らしさかなと思います。精神力系のディープで良い馬でした。本当にお疲れ様でした。

 

12着;スワーヴリチャード L(S)体力
反動ですね。レース質も一気に上がってかなりキツかったと思います。それにしても体力系なのでもう少しまとめて来ても良いと思っていたので、安田記念の時のように前走でかなりエネルギーを使ったのかもしれません。次は注意して見たほうが良さそう。体力をSで駆動させているタイプなのでSの部分に注意して見ること。

 

13着;スティッフェリオ CM
がっつりメンバーのG1でがっつり前がきつい展開で崩れたということでまあ通常運転かなと。ダウンで。

 

14着;アエロリット SC
これは自分の競馬でどこまで通用するかという乗り方だったので文句ないでしょう。自分も3連複の端で押さえていましたが納得の結果です。スピードと精神力と体力がバランス良くあって良い馬でした。お疲れ様でした。

 

15着;スカーレットカラー SC
3コーナーですでにズルズル後退して脱落していましたね。がっつり馬体も減らしていたので前走の良い感じの負け方が限界という事で反動が出たような感じもしました。一旦休ませて出てきた時にどうなっているか楽しみです。

 

16着;クロコスミア CL
完全に楽→苦苦苦の臨戦。お疲れ様でした。


リスグラからはタイプを超えた個体の強さ、サートゥルナーリアとヴェロックスからは臨戦の奥の深さを学びました。アーモンドアイはこれで個体の概要が見えてきたと思うので来年はバシバシ本質で評価していきたいと思います!